9月1日(水)に佐賀競馬場でJpnIIIの「サマーチャンピオン」が行われます。
昨年までは8月中旬に実施されていましたが、今年は初めての「9月開催」。実施時期が移動したことで、JRA所属のイメルが8月22日のレースから臨めることになりました。
佐賀競馬場は「インコースを大きく空けて馬を走らせる」ことが最大の特徴。これは安全面の観点から、インコースの砂が深くなるようにつくられているためです。また、佐賀競馬場の砂は他の競馬場よりも粒が大きめ。それが大量に敷かれているので、あまり鍛えていない筆者のような人間が検量エリア付近をちょっと歩くと、すぐにふくらはぎが張る感じがします。
昨年は重馬場で1分26秒3(勝ち馬はサヴィ)、一昨年は稍重で1分26秒6(勝ち馬はグランドボヌール)でしたが、今年は晴天の下での戦いになりそう。パワーとスピードを兼ね備えた馬が有利になることは間違いなさそうです。
さらにこのレースはハンデ戦。重賞実績が豊富にあるコパノキッキングとサクセスエナジーが59kgで、ラプタスは58.5kg。新潟のNST賞で3着だったイメルは55kgで臨みます。
一方の佐賀所属馬は全馬が52kgですが、この距離での看板馬であるミスカゴシマ、ノーフィアーなどが不在。そうなると、今年もJRA勢が中心と考えるのが妥当でしょう。
そのなかで注目を集めそうなのがコパノキッキング。昨年は58.5kgで出走して、スタートでやや後手を踏んで、追い上げたものの3着でした。その昨年は4月の東京スプリント(大井)から4か月ぶりで、今年はドバイゴールデンシャヒーンから5か月ぶり。それでもコーナー4つの競馬で2回とも善戦していることを含めると、無視しにくいタイプといえます。
サクセスエナジーはダートグレードレースを5勝。その5勝はすべて、コーナー4つの1400m戦で挙げています。しかし今回は3月16日の黒船賞(高知)以来。その点と暑い時期の実績が乏しい点は気になるところです。
ラプタスは5月3日のかきつばた記念(名古屋)以来で、こちらも暑い時期に出走するのが初めて。スピードとパワーを兼ね備えているのは証明済みですが、多少の心配が残る感じは否めません。
そうなると、相対的にハンデが軽いイメルにも勝機がありそう。さらにサマーチャンピオンは9年連続で、ダートグレードレース未勝利馬が優勝しています。前走の新潟から中9日というローテーションは気になりますが、そのデータを味方にする可能性は十分にあります。
その一方で、過去5年を対象にすると「前走が5〜6着だったJRA所属馬が“1頭だけ”3着以内に入っている」というデータもあります。今年はコパノキッキングとサクセスエナジーが前走で5着。そのあたりをうまく取り入れつつ予想したいところです。
果たして今年はどのようなレースが見られるのでしょうか。佐賀競馬場のサマーチャンピオンは、9月1日(水)の16時55分に栄光へのゲートが開きます!
(文:浅野靖典)