デビューから3連勝しているレディオガガ(撮影:高橋正和)
川崎競馬場で11月9日、第21回ローレル賞・SIIが2歳牝馬14頭(南関東12、北海道2)で争われる。昨年の優勝馬、ケラススヴィアはその後、桜花賞、東京プリンセス賞を制して南関牝馬2冠を達成。さらに、18年のアークヴィグラスは、ここで出走権利を得た東京2歳優駿牝馬も制覇した。今年も1〜3着馬に東京2歳優駿牝馬(12月31日、大井)への切符が与えられる。
地元川崎のレディオガガ(高月厩舎)は、デビューから負けなしの3連勝。いずれも、持ち前のスピードを生かした豪快な逃げ切り勝ちで、2着につけた着差の合計は3戦で13馬身。前哨戦とも言える、前走の小町特別も勢いよく先頭に立つと、そのまま後続に影も踏ませぬ逃走劇を演じた。同型多数の組み合わせで、2枠2番の絶好枠を引き当てたうえ、テンの速さもこちらが上。今回も、得意の形に持ち込めそうで、連勝記録を伸ばせるか注目だ。
2戦連続で2着と、レディオガガの後塵を拝したクライオブデライトだが、1戦ごとにレースぶりが良化。課題のスタートは徐々に改善しており、小町特別では道中馬群に入って運び直線で脚を伸ばしている。折り合いへの問題もなく、初の1600mへの不安はない。管理する内田調教師は、19年にブロンディーヴァ(当時、現・藤田厩舎)で、このレースを制しており、厩舎2度目の制覇なるか―。
船橋所属のピンクプラムは初勝利まで5戦と時間がかかったが、4走前に念願の勝利を挙げてからは(2)(2)(3)着と安定している。小町特別ではV馬にこそ離されたが、2着とはタイム差なしのハナ差3着。まだ緩さは残るが、直線で果敢に前を狙って脚を伸ばした。展開ひとつで着順アップがあって不思議はない。
2011年にローレル賞が地方交流競走となってから、3度優勝馬を輩出している北海道勢は、今年も実力派を送り込んできた。カーロデスティーノの母・ラインステッチは1勝馬だが、その半兄はケンタッキーダービー馬のサンダーガルチ、プロキオンSなど重賞4勝のバトルラインという煌びやかな血統。自身も前走のブロッサムCでタイム差なしのアタマ差2着と素質は高い。スティールルージュも、すでに地元重賞のフルールC勝っており、実績からも怖い1頭だ。
出世レースを制し、暮れの大一番に駒を進めるのはどの馬か―。
(文:スポーツ報知記者・志賀浩子)
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