2017年の根岸Sを制したカフジテイク(撮影:下野雄規)
2017年の根岸Sを制したカフジテイクが現役を引退することになった。カフジテイクは中央競馬の湯窪幸雄厩舎から2015年1月に3歳デビューをすると、ダート短距離戦を中心に通算7勝。
2017年の根岸Sでは福永祐一騎手とのコンビで重賞初制覇。続くフェブラリーSでは1番人気で3着、ゴドルフィンマイルにも出走し5着になるなど、ダート戦線で大活躍した。後方から豪快に伸びてくる末脚は多くのファンを魅了し続けた。
今年9歳になり、大井の松浦裕之厩舎所属として2戦し、12月9日のビオラ賞(大井・1400m)に向け調教を続けてきたという。しかし、中間追い切りで強めの走りをした際に歩様が乱れ、数日は様子を見たものの、 加藤守オーナーと松浦調教師が協議をした結果、馬のためにもこのまま引退することにしたそうだ。
「来た時から脚部不安を抱えていましたが、調教に乗った時の動き始めの重量感というか迫力が凄すぎてしびれました。こういう感覚も初めてで、全てにおいて威圧感があって雄大でした。もっと走らせたかったです……。
カフジテイクにも加藤オーナーにも僕の考えなどに応えてくださり、多くの方々に応援して頂き、皆さんに感謝しかありません。これからは北海道でゆっくりしてもらいたいです。本当に利口で大人しくてかわいい馬でした」(松浦調教師)。
今後は加藤オーナーの功労馬として北海道で暮らす予定とのこと。
【カフジテイク】
9歳牡馬
馬主:加藤守様
生産:ヒダカフアーム様(浦河)
父:プリサイスエンド、母:テイクザケイク、母父:スキャン
37戦7勝2着3回3着5回(根岸S)
(取材・文:高橋華代子)