【勝負の分かれ目 シルクロードS】池添騎手の技術と馬具の効果でメイケイエールが完勝

2022年01月30日 18:15

重賞4勝目をマークしたメイケイエール(c)netkeiba.com

 18頭がほぼ横並びのスタートを切った。

 池添謙一が乗る2番人気のメイケイエールも3番枠からスムーズに出た。

 ホライゾネットなど馬具の効果か、パドックから落ちついていたメイケイエールは、ゲートからの数完歩で池添に軽く促されると、スムーズにスピードに乗って行く。

「内枠が当たったときは、並びもよくなかったのでどうしようかと考えたのですが、腹を括ってレースに行きました。(枠入りを)少し嫌がってはいましたが、落ち着きはあったので、それはあまり気にしていませんでした」と池添。

 そのまま外にカレンモエを従え、前に他馬がいない状態で向正面を進む。池添は重心を後ろにかけ、短く持った手綱を引いてはいるが、それほど激しい掛かり方ではない。

 3コーナー手前で外から切れこんできたビアンフェに前に入られたときだけ、池添がさらに手綱を引いたこともあり、メイケイエールはやや首を高くしたが、極端にエキサイトすることなく脚を溜める。

 ビアンフェが先頭のまま直線へ。

 3、4番手の内で4コーナーを回ったメイケイエールの前が、直線入口でクリアになった。

 メイケイエールは、内のビアンフェと外のジャンダルムの間から末脚を伸ばす。ラスト200m手前で池添の右ステッキを受けると、さらに加速して後ろを突き放す。1完歩ごとに差をひろげ、外からシャインガーネットとナランフレグが追い上げてきても勢いは衰えず、余裕を持ってフィニッシュ。昨年のチューリップ賞以来となる、重賞4勝目をマークした。

「折り返し(手綱)を外してレースに出る予定だったのですが、直前に厩務員さんと相談し、そのまま臨みました。ホライゾネットの効果もあって、行きたがってはいましたけど、我慢して、今日は本当に上手に走ってくれましたし、直線で抜け出してからも踏ん張ってくれました。力のあるところを見せられてよかったと思います」

 そう話した池添にとって、これが昨年のスプリンターズステークス(4着)以来となる2度目の実戦。スイープトウショウ、オルフェーヴルなど、気性の激しい強豪を御す技術に定評のある名手が、さすがの騎乗を見せてくれた。スプリント戦線で、目の離せないコンビになりそうだ。

(文:島田明宏)

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