ゴールデンウィークもまもなく終了で、ちょっと寂しい感じもする日曜日…。

　それでもまだ競馬は熱いGIレースが継続中。特に今週からは、5週連続の東京競馬場GIステージへと突入する。その口火を切るのが3歳勢芝マイルのスピード戦・NHKマイルC(東京芝1600m)だ。

　まだまだ力量差もつかめない3歳勢たち。人気順がどうなるかも注目だが、波乱目も十分にありそうなメンバー構成だ。今週も過去10年データを使ってレース傾向と馬券のヒントを探っていこう。

1.1番人気馬が馬券になる確率は50パーセント？

　いつものように、まずは人気上位馬の成績チェックから。

　まず1番人気馬は、過去10年で3勝。カレンブラックヒル(12年)・ミッキーアイル(14年)・メジャーエンブレム(16年)というのが過去の勝馬。成績は【3.1.1.5】。勝率30パーセント・連対率40パーセント・馬券圏内キープ率50パーセント。先週の天皇賞春とほぼ同じレベルで、1番人気馬の成績としては優秀とはいえない。しかも16年を最後に勝馬が出ていない。単勝を買うにしては妙味ない、といったところだろう。

　ちなみに2番人気馬は過去10年で3勝。成績は【3.2.1.4】でこちらのほうがやや成績は良い。3番人気馬は1勝で【1.1.0.8】。上位3番人気以外は、6番人気・9番人気・10番人気がそれぞれ1勝ずつ。4.5.7.8番人気馬には勝ちがない。

2.荒れる！ ヒモには2桁人気馬を積極的に入れていけ？

　NHKマイルCといえば「馬券は荒れる！」というイメージを持つ人も少なくないはずだ。

　確かに過去10年はその通りで、馬連にしても10倍以下の配当だった年は16年の1回だけ。万馬券も4回発生している。これはもう馬連から高配当を狙っていけるレースといえる。

　馬連が荒れるのだから、3連複・3連単も当然荒れている。まず3連複は万馬券以下だった年がわずか2回だけ。10万円台以上は2回ある。3連単は最低でも昨年の2万円台。10万円以上が7回で、100万円以上も1回ある。

　荒れる理由のひとつには、やはり2桁人気馬の好走が挙げられる。2桁人気の1着馬となると、項目1で指摘したように10番人気馬が1回勝っただけだが、2着・3着ならば2桁人気馬はかなり絡んでいる。その数、過去10年で7頭。12.13.14.15.17番人気馬も馬券になっている。軸とは言わないが、ヒモには2桁人気馬を積極的に入れていったほうが良いレースなのだろう。

3.内枠がやや不振？ 狙うならば8枠か？

　それでは枠順の有利不利はあるのだろうか？

　過去10年の枠順別成績となると「1枠0勝・2枠1勝・3枠1勝・4枠2勝・5枠1勝・6枠2勝・7枠1勝・8枠2勝」となっている。1着馬に関しては、やや外目のほうが有利という傾向は出ている。

　ただこれを馬券圏内30頭にしてみるとどうだろうか？ 結果は「1枠2頭・2枠2頭・3枠4頭・4枠3頭・5枠5頭・6枠5頭・7枠2頭・8枠7頭」。やはり内目のほうが成績やや悪く、8枠が一番良いという結果になっている。このNHKマイルCに関しては外枠が相性良いレースとなっているようだ。今年は大外にダノンスコーピオンが入っているが、これは好材料といえるだろう。

　ちなみに関東と関西の比率は、関東12頭と関西18頭。やや関西優勢。

　あとは近年、牝馬の活躍が目立つようになってきた。16年・17年はそれぞれメジャーエンブレムとアエロリットが優勝。昨年はソングライン、一昨年はレシステンシアとギルデッドミラーが2、3着に絡んでいる。特に前走桜花賞組は要注意。今年でいうと、アルーリングウェイ・フォラブリューテなどはちょっと気にしておきたい。

4.血統でいえばダイワメジャー産駒が相性良い？

　過去10年。血統でいえば、ダイワメジャー産駒が3勝、クロフネ産駒が2勝、ディープインパクト産駒が2勝と複数の勝ち星あり。2着馬・3着馬を含めると、やはりダイワメジャー産駒が6頭も馬券圏内になっていてレース相性は良いといえる。今年でいえばやはりセリフォス、マテンロウオリオンは同産駒で向いているといえるのかも。クロフネ・ディープインパクト産駒がいないというのも有利さに拍車をかける。

　騎手でいえば、過去10年でルメールとM.デムーロがそれぞれ2勝ずつ。ほかには横山典が2勝している。今年はルメールが不在となるが、M.デムーロはプルパレイ、横山典はマテンロウオリオンで参戦予定。特にマテンロウオリオンは最内の1枠1番。過去の不振枠を跳ね返すことができるのだろうか。

(netkeiba編集部)