弥生賞(GII)出走時のアスクビクターモア(撮影:下野雄規)
5月29日に東京競馬場で行われる日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)。皐月賞トライアル・弥生賞(GII)の覇者で、ここまで6戦中一度も掲示板圏内を外していない安定感たっぷりのアスクビクターモア(牡3、美浦・田村康仁厩舎)が世代の頂上決戦に挑む。
アスクビクターモアは父ディープインパクト、母カルティカ、母の父Rainbow Quest。半姉に英仏でG1を2勝したQemah(父Danehill Dancer)がいる血統。
昨年6月に東京競馬場でおこなわれた2歳新馬戦でデビュー。2走目の未勝利戦を勝ち上がり、今年1月に2勝目を挙げた。続く3月の弥生賞では、昨年の2歳王者ドウデュースや京都2歳S覇者ジャスティンロックなどの追撃を振り切り重賞初制覇を果たしている。通算成績は6戦3勝。
牡馬クラシック第一冠・皐月賞では、好枠をいかして先手を取り、5着に粘りこむタフさを見せた。4コーナーで3番手に位置を押し上げたジオグリフ、イクイノックス、ダノンベルーガに加え、最終直線で差し馬が台頭する決着となった皐月賞だったが、同馬は4コーナー後に二の脚を使って掲示板を確保している。2020年のセレクトセールで1億8700万円(税込)の値がつけられた素質馬が、大舞台で世代の頂点に輝くか。要注目である。