18日(祝月)、稍重馬場の盛岡競馬場で行われたダート
グレード競走のメイセイオペラ記念第26回マーキュリーカップ(JpnIII ダート2000m)は、中団に控えて運んだ2番人気
バーデンヴァイラー(JRA)がゴール前で差し切って重賞初制覇を飾った。勝ちタイムは2分2秒5、騎乗した福永祐一騎手はこのレース9年ぶり2度目の制覇となった。
途中から先頭を奪って押し切りを狙った7番人気
テリオスベル(JRA)がクビ差で2着、さらに6馬身差の3着に地元岩手の10番人気
ヴァケーションが追い込み、地方馬最先着となった。1番人気の
ケイアイパープル(JRA)は3着とハナ差で4着だった。
勝った
バーデンヴァイラーは父
ドゥラメンテ、母ヴィートマルシェ(その父フレンチデピュティ)という血統の4歳牡馬で、JRA栗東・斉藤崇史調教師の管理馬。通算成績は10戦6勝。
<レース後の関係者コメント>
1着
バーデンヴァイラー(福永祐一騎手)
「今までは先行する競馬でしか結果を残していませんでしたが、今日は逃げ馬がかなり揃ってペースが速くなると予想できたので、良いスタートを切れましたが控える競馬を選択しました。前回はキック
バックをかなり嫌がっていたのでどうかなと思いましたが、今日は砂を被っても全く怯みませんでした。2着馬が4コーナーで後ろを離したので、ついて行かないと物理的に間に合わないと思って、早めに動いて行きました。
あくまで馬の走りやすいリズムで行きながら、届いてくれという思いでしたが、キッチリとゴール前でかわしてくれました。内容としても、結果も良かったですし言うことなしです。中間に乗って状態の良さを感じていましたし、長距離輸送をクリアしてくれたのも大きいです。今日いきなりこのような形の競馬ができて、選択肢も増えましたから、非常に大きな一戦だったと思います。今後が楽しみになりました」
(斉藤崇史調教師)
「前回の負けを踏まえて、ジョッキーとどうしようかという話をしましたが、レースに関してはお任せしていました。色々試してもらえれば、と思っていました。4コーナーでしっかりとハミを取っていましたし、ちゃんとかわせるかなと思って見ていました。1コーナーや向正面で苦手なシチュエーションもこなしてくれました。お姉さんが偉大ですから、それに追い付けるように頑張っていければと思います。いい感じで成長してきていますから、これからさらに成長して行ってくれればと思います」
2着
テリオスベル(江田照男騎手)
「いつもは砂を被ると競馬になりませんが、今日は砂を被っても進んで行きました。馬の成長や慣れを感じています。盛岡コースも全然問題ありませんでした」
3着
ヴァケーション(村上忍騎手)
「今日は馬の気合乗りもよく、いい状態で厩舎が送り出してくれたことを感じました。1枠だったので、内々を追走し、脚をためられればと思っていました。前2頭には離されましたが、よく頑張ってくれたと思います」
4着
ケイアイパープル(山本政聡騎手)
「馬の能力が高いと感じており、今日は積極的な競馬をしようと思っていました。道中、まくられたときに反応しきれませんでした。そこで後手を踏んだことにより、その後は気分よく進めさせることができませんでした」
5着
ギガキング(和田譲治騎手)
「スタートで狭くなり、位置取りが思ったよりも後ろになりました。道中の感じはよかったのですが、向正面でまた狭くなりブレーキがかかりました。3-4コーナーからは、自らハミを取って上がり、直線もしっかり伸びました。盛岡は相性が良いので、一発を狙っていましたが...」
(取材:大関隼、2着以下のコメントは岩手県競馬組合のリリースによる)