前週の更新は3日間開催ということで多めの8頭を取り上げたが、中山のティファニードンナ、メインクーン、ヒップホップソウル、ネビュルーズ、中京でもハーツコンチェルトと5頭がV。それぞれが将来性を感じさせ、今後の動向に注目したい。
【9月24日(土) 中山ダート1800m】
◆タカシ(牡、父マインドユアビスケッツ、母ノーブルソニック、美浦・鹿戸雄一厩舎)
2021年のセレクトセールに上場され、取引価格は4840万円。母は1勝止まりだが、ダイナカール一族の名牝系だ。いとこにはグルーヴィット(中京記念)がいる。
当初は2週目のプランもあったが、仕上がり具合を見極めながら3週目に切り替えてきた。
「まだ動き自体はモタモタとしているけど、ひと追い毎に馬体が締まってきた。立派な馬っぷりをしているし、パワー型でダートのほうが良さそうです」と鹿戸雄一調教師。鞍上は横山武史騎手が予定されている。
【9月24日(土) 中山芝1600m】
◆ザングウィル(牡、父Dandy Man、母Zaaqya、美浦・大竹正博厩舎)
父は英G3・パレスハウスSを勝っており、英G1・ナンソープS3着などスプリント戦で活躍した。代表産駒にはPeniaphobia(G1・香港スプリント)がおり、カナダやアメリカでもG1ウイナーが出ている。3歳上の半姉One Voiceは愛G3・ブルーウィンドSを勝っており、英G1・ナッソーS2着、英G1・ヨークシャーオークス3着など中距離戦で活躍した。
当初は夏の新潟開催を予定していたが、夏負けで体調を崩したために秋からの始動に切り替えた。
「まだ緩さがあるけど、再入厩後は順調。15日の追い切りはウッドチップコースでラスト1Fを11秒台にまとめてきた。十分に動けそうな感じだし、マイルぐらいの距離が合いそうです」と大竹正博調教師。鞍上は横山武史騎手が予定されている。
【9月25日(日) 中山芝2000m】
◆ポーラライツ(牡、父サトノクラウン、母オーロラエンブレム、美浦・宮田敬介厩舎)
祖母のブラックエンブレムは秋華賞の勝ち馬。伯父にブライトエンブレム(札幌2歳S)、叔母にウィクトーリア(フローラS)がいる。
芝1600mのプランもあったが、「馬体重以上に大きく見せるし、ひと追い毎に気持ちが入ってきた。ちょっと繊細な部分があるけど、速いところに行けば大丈夫。母系の馬たちは中距離で走っているし、この距離で結果を出せれば先が楽しみになります」と宮田敬介調教師。鞍上は川田将雅騎手が予定されている。
【9月24日(土) 中京ダート1400m(牝馬)】
◆セラドナイト(牝、父Mendelssohn、母セラドン、美浦・木村哲也厩舎)
父は米G1・ブリーダーズカップジュベナイルターフ、G2・UAEダービーの勝ち馬。半兄のコパノキッキングは東京盃、カペラS(連覇)、根岸Sと国内のダート重賞を4勝し、サウジアラビアでもリヤドダートスプリントを勝っている。
「牝馬らしく、気がいいタイプ。血統的にもダート向きだと思います」と木村哲也調教師。鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。
(取材・文:竹之内元)