10月8日の東京3R・2歳未勝利(芝1400メートル=16頭立て)で丸田恭介騎手=美浦・フリー=騎乗の
マルチャン(牡2歳、美浦・武市康男厩舎、父
ラブリーデイ)がゴール寸前で前の2頭をとらえて2戦目で初V。勝ちタイムは1分20秒9(稍重)。丸田騎手のニックネーム「丸ちゃん」からついた名前の馬がJRAで初白星を挙げた。
7番手で直線に突入。内をロスなくまわして、最後に少しだけ外に出して勝負という作戦で、前をいった
スティルディマーレ(クリストフ・ルメール騎手)と
ルーフ(田辺裕信騎手)をゴール目前で外から一気にとらえて差し切った。「自分のリズムで競馬ができた。1回使ってスタートもよくなっていたし。直線に入ってからも伸びたし、時計もいい時計でした」と丸田騎手は笑顔で話した。自身のニックネームから馬名がついただけに「力が入った? そうですね」と鞍上はうれしさもひとしおといった様子だった。
武市厩舎には横山和生騎手の名前から馬名がつき、21年にデビューした
カズオ(牡4歳、ロージズインメイ産駒)もいる。武市調教師は「(
カズオに続いて)第2弾ですね。デビュー戦は1200メートルでしたが、1400メートルだと少し(手綱を)抱えるところもできる。追い出してからの
スピードはいいものがありますね。(馬群を)割ってから(前を)とらえられていますから」と評価した。
厩舎は違うが、最近では9月の新潟でミヤビ(牝2歳、美浦・尾形和幸厩舎、父
リオンディーズ)に武藤雅騎手が騎乗して新馬戦を勝つなど、ジョッキーの名前に縁のある馬が活躍。
マルチャンももちろん話題だけでなく、能力も抜群。鞍上との息のあったコンビで今後も注目が集まる1頭だ。