リリーC勝利時のスティールグレイス(撮影:田中哲実)
10月20日(木)に門別競馬場で行われるエーデルワイス賞(2歳牝・JpnIII・ダ1200m)。世代最初の交流重賞で、2013年には3連単122万馬券が飛び出すなど、経験の少ない若い牝馬同士のレースだけに波乱含みの一戦だ。
過去24回のうち地方馬が14勝とダートグレード競走では珍しく地方馬が優勢。2017年は上位5頭を独占し、近5年連続で優勝するなど地元ホッカイドウ競馬の所属馬が圧倒的な成績を残している。今年も地方馬が意地を見せるか。発走予定日時は20日(木)の20時00分。主な出走馬は以下の通り。
■スティールグレイス(牝2、北海道・角川秀樹厩舎)
当レース6勝を誇る角川厩舎が送り出す地元のエース。4月に行われた新馬戦を持ったままで快勝し、続くOPは砂を被って控える形でも結果を残した。8月のフローラルCは初のマイル、9月のリリーCは400mの距離短縮に対応して重賞を連勝。様々な条件に対応できるレースセンスの高さは最大の武器だ。父ハタノヴァンクールに産駒初重賞制覇をプレゼントした勢いそのままに、次はグレードタイトル奪取に挑む。
■アサクサロック(牝2、北海道・斉藤正弘厩舎)
デビューからの2戦は逃げて2着、1着。前走のフルールCではスタートで後手を踏み後方からの競馬となったが、道中まくり気味に進出すると、直線は目の覚めるような末脚を見せて差し切り勝ち。直線半ばでも約5馬身ほどの差があったが、全く問題にしなかった。重賞でスティールグレイスの連続2着に好走したリコシェを抑えての勝利で、力比較からも上位だろう。大舞台でも前走の再現なるか。
■エムオーチロ(牝2、北海道・川島洋人厩舎)
400kgを切る小柄な馬体ながら強烈な末脚はここでも脅威に。デビュー戦は逃げ切り勝ちだったが、その後は差しに転じて4戦連続で上がり最速を記録。徐々に着順も上げ、前走で久々の勝利を挙げている。札幌の2歳OPすずらん賞の覇者コスモイグロークを破っての勝利で、力比較からも期待は大きい。多頭数で速い流れになれば、直線で末脚爆発が期待出来そうだ。
■エコロアイ(牝2、栗東・森秀行厩舎)
JRA勢6年ぶりの勝利へ、武豊騎手とのコンビで出走。父Shacklefordは先行力を武器に活躍し2011年のプリークネスSなどG1・3勝を挙げた米国馬。当馬は父譲りのスピードとパワーが武器で、新馬戦も抜群のスタートから楽々逃げ切った。前走のききょうSは6着も、芝のレースでもスピード負けせず先行力を発揮。重賞の舞台でも強靭な逃げ脚に期待したい。
他にも重賞で差のない競馬が続くサヤオンニ(牝2、北海道・田中正二厩舎)、出世レースの栄冠賞2着馬ライトニングブルー(牝2、北海道・田中淳司厩舎)、3戦連続連対中のトモジャミ(牝2、美浦・鈴木伸尋厩舎)など好メンバーが揃った。