◆第166回天皇賞(秋)・G1(10月30日、東京・2000メートル)

　強い3歳馬の1頭、ダノンベルーガも逆襲へ態勢を整えている。皐月賞は2番人気、ダービーは1番人気と高い支持を集めながら連続4着。堀調教師は「春のクラシックの道のりは厳しく、この夏は健全な成長に至るまでにはいきませんでしたが、レース後の疲れはとれているので、このレースに合わせて調整してきました」と経緯を説明した。

　美浦・Wコースでの1週前追い切りはいっぱいに追われ、6ハロン79秒5―11秒2の猛時計をマーク。古馬1勝クラスに追走先着した。「直線でフルスピードに入れました。ラスト1ハロン過ぎでフワッとしてステッキが1回入りましたが、ゴール板を過ぎてからもしっかり駆け抜けていました。息は荒かったですが、これで良くなってくると思います」と堀師。攻めの調教で上昇カーブを描くとみていた。

　体質の弱さが出世を遅らせているが、堀師は最後まで細かく調整を続けていく構え。「ウィークポイントの右トモ(後肢)は悪化していないし、飛節後腫も落ち着いているし、前さばきの硬さもましなので、引き続きケアしていきます」。能力さえフルに発揮できれば、同期の3歳、古馬相手でも引けはとらない。