「ハイセイコー記念・S1」(16日、大井)
差し切って無傷4連勝-。3番人気の
マンダリンヒーロー(牡2歳、大井・藤田輝)が重賞初制覇を決めた。2コーナーまで中団を追走したが、向正面で2番手まで急進出。最後の直線では逃げた2番人気の
ポリゴンウェイヴをゴール前で首差かわした。3着は5番人気の
ピノホホッア。なお、1着馬は「第73回全日本2歳優駿」(12月14日・川崎)の優先出走権を獲得した。
無傷3連勝で臨んだ
マンダリンヒーローが、試金石の重賞初挑戦でタイトル奪取。
バックストレッチで一気に動いた矢野貴之の好騎乗も光った。
ペースが落ち着きかけたところを中団から2番手まで急進出。「1コーナーの入りがゆっくりだったので、思い切って行きました。このメンバーでどれだけやれるか楽しみだったけど、期待に応えてくれました」と殊勲の鞍上。マッチレースになった最後の直線では、逃げた
ポリゴンウェイヴをかわすまで時間を要したが、ゴール前のひと伸びで首差ねじ伏せた。
この日の4R。矢野貴之は
マンダリンヒーローと同厩舎の1番人気馬で、スタート直後に落馬。左スネに裂傷を負ったが、途中3個レースを乗り代わる間に縫合して10Rから復帰。11Rの重賞騎乗を間に合わせた。「矢野騎手には感謝しかありません」と藤田輝信師は目を丸くした。
これで全日本2歳優駿の優先出走権を獲得したが、次走については「大事に使っていきたいので未定です」と同師。2歳王者よりも来春のクラシックを視野に入れたローテを組んでいく腹積もりのようだ。