一年の東京開催を締めくくる大一番。今年は外国馬4頭が参戦し、直近1年間で国内GIを勝った馬が不在という難しい一戦。ここでは新進気鋭、注目の若手予想家・サンデー氏にレース展望を綴ってもらった。
◆どの馬にもチャンスありの混戦ムード
2005年にアルカセットがレコード勝ちしたのを最後に外国馬の勝利はなく、日本馬が16連勝中と圧倒しています。近年の高速馬場による影響もあるとは思いますが、日本馬のレベルが上がっていることも確かです。
今年は凱旋門賞馬アルピニスタの参戦も期待されましたが、残念ながら引退という形になりました。しかし、昨年のジャパンカップ5着グランドグローリーなど4頭の強豪が来日して楽しみなレースになりそうです。
人気の中心は日本のシャフリヤール! 日本ダービー、ドバイシーマクラシックを制しており、昨年のジャパンカップも3着と好走しています。左回り2400mにおける適性の高さは魅力的です。
レースの展開を作るのはこの秋も魅せてくれている矢作厩舎のユニコーンライオンでしょう。展開のカギを握るであろう、その逃げっぷりに注目です。
エリザベス女王杯、マイルCSと3連単10万円超えが続くGIの流れもありますし、絶対的存在がいない今年のジャパンカップは馬券的にも高配当が狙えるチャンスかも?
◆外国人ジョッキーの勢いが止まらない
エリザベス女王杯のC.デムーロ騎手に続き、マイルCSもD.レーン騎手が快勝して外国人ジョッキーの勢いがとどまるところを知らない状況です! ジャパンカップにおいても、過去10年で6勝と高確率で勝利しています。そして3着以内には毎年必ず入っています。
今回はC.ルメール騎手、M.デムーロ騎手を含む9名のジョッキーが参戦します。日本人ジョッキーはこの勢いを止めることができるのか…。人馬共に日本VS海外の戦いに注目ですね!
◆GI初制覇を狙う馬に注目
過去10年、ジャパンカップでGI初制覇を果たしたのはシュヴァルグランだけです。GI初挑戦初勝利に関しては2008年のスクリーンヒーローまで遡ります。
そして2頭の勝利馬にある共通点を見つけました。それは【外国人ジョッキーへの乗り替わり】です。
シュヴァルグランはH.ボウマン騎手、スクリーンヒーローはM.デムーロ騎手に乗り替わって勝利しています。今回出走する馬で、この条件にピッタリ当てはまるのがR.ムーア騎手に乗り替わるヴェラアズールです。前哨戦のGIIを好走して挑むという過程も似ていますし期待できるのではないでしょうか。
もちろん左回り得意なヴェルトライゼンデ、長距離GII4戦全て3着以内のボッケリーニなどチャンスがある馬は多いです。
一方で少し気掛かりな馬がいます。人気が予想される同じく初GI制覇を狙う3歳馬ダノンベルーガです。ジャパンカップの出走可否を直前まで検討する時点で、他の馬よりはメイチ度が低いのかなと考えます。天皇賞・秋3着の内容は高く評価すべきですが、同じパフォーマンスをジャパンカップでも期待するのは難しいと感じます…。皆さんはどう判断しますか?
◆結論は展開を突き詰めて
今回のジャパンカップは枠順発表されてすぐに予想が固まりました。紛れが少ないレースなので馬券はシンプルに考えて良いと思います。ウマい馬券では枠の並びからしっかりと展開を突き詰めて予想しています。今週もよろしくお願いします!
(文=サンデー)