「有馬記念・G1」(25日、中山)
22年も年末の
グランプリに向け、熱く闘志を燃やす男がいる。天皇賞・秋を制した
イクイノックスとのコンビで臨むクリストフ・ルメール騎手(43)=栗東・フリー=だ。05年にハーツクライで無敗の3冠馬ディープインパクトを退け、自身初となるJRA・G1を制した思い入れのある大一番。素質豊かな3歳馬とともに3度目のタイトルを目指す今の思いを聞いた。
◇ ◇
-ルメール騎手はこれまで、有馬記念で2勝を挙げている。
「有馬記念は特別なレースです。日本でのG1初勝利でしたし、JRA免許を取ってからも
サトノダイヤモンドで勝つことができました。僕はこのレースが好きです」
-05年はディープインパクトを破った。
「みんなショックだったと思います。ディープのファンには申し訳ないです。でも、僕にとってその時のハーツクライはリベンジでした。
ジャパンCでアルカセットに負けたけど、レコードタイムの2着でしたからね。だから勝つ自信はありました」
-今回、コンビを組む
イクイノックスは、前走の天皇賞・秋でG1初制覇を達成。改めてレースを振り返ると。
「
パンサラッサがすごく前に抜けていた。あの形で勝つためにはめちゃくちゃ強い馬でなければならなかった。結果、
イクイノックスだけが
パンサラッサに届きました」
-この馬の長所は。
「体と頭がすごくいい馬。ボディーの感じは
パーフェクトです。大きさと高さの
バランスが良く、サイズがちょうどいい。それによっていいス
トライドで走れていい脚を使えます。背中も強いですね」
-1週前追い切りは美浦Wで7F96秒0-38秒4-12秒0。騎乗した感触は。
「3コーナーから徐々にペースアップし、最後だけ併せて自分から伸びてくれました。フットワークは良かったし、馬の状態は良さそうです。
パワーアップしている感じはあります。天皇賞・秋は休み明けだったけど、有馬記念はトップコンディションで走れると思います」
-同じ中山では、距離こそ違うが皐月賞2着がある。
「皐月賞はちょっと残念だったけど、18番枠からスタートしてカバーすることができませんでした。勝った
ジオグリフは後ろでマークすることができました。仕方ないです。ただ、
イクイノックスはすごくいい競馬をしました」
-芝2500メートルをどう捉えているか。
「乗りやすい馬でコーナーも上手です。2400メートルのダービーでも大丈夫でした。スタミナはあります」
-22年の有馬記念は12月25日。ルメール騎手はこれまで、
クリスマスに行われた有馬記念に3回騎乗し、05年ハーツクライ(1着)、11年
エイシンフラッシュ(2着)、16年
サトノダイヤモンド(1着)と好成績を収めている。
「
クリスマスプレゼントが欲しいですね(笑)」
-ファン投票3位での出走になる。
「どうして1位じゃないのですか(笑)。ファン投票は先輩の馬に譲ります。レースの結果は一番がいいです」