「AJCC・G2」(22日、中山)
ベテランの手綱繰りに注目だ。田中勝春騎手(51)=美浦・フリー=が、
エヒトとのコンビでG2奪取を狙う。昨夏の七夕賞で重賞ホースとなった相棒は、18日に栗東坂路で一番時計をマークするなど、6歳にして本格化の兆し。6度目の騎乗となる今回、泰然自若な鞍上が、その力を存分に引き出すシーンに期待しよう。
有力馬
エヒトとのコンビで、今年の重賞初騎乗に臨む田中勝。さぞかし力が入っていると思いきや、ベテランはあくまでも自然体だ。「楽しみだよ」と普段通りのカッチー
スマイルが返ってきた。
パートナーとはこれで6度目のタッグとなる。20年の新馬戦(8着)、2勝クラス(7着)は結果を出せなかったものの、昨年の七夕賞で久々に手綱を取ると、道中6番手から早め先頭に立ち、難なく重賞Vを決めた。自身にとっても約3年ぶりの重賞タイトルとあって、当然のことながら思い入れは深い。
暮れのチャレンジC3着から臨戦する今回。明け6歳になるが、相棒は実戦を使いながら着実に力をつけてきた。「いいバネをしている。若い頃は緩さがあったけど、そのあたりが解消されて、安定して走れるようになってきた。少し気分屋のところがあるので、リズム良く走らせてあげられれば」。昨年9着以上のパフォーマンスに期待したいところだ。
取材の最後、囲まれた報道陣から今年の抱負を聞かれると、少し考えて「…そうだ、新年はいつも成田山へお参りに行っているけど、今年も行ったら成田特別を勝てたよ(3番人気
フジマサインパクト)」と周囲を笑わせた。気取らない51歳。誰からも愛されるカッチーの初笑いが見てみたい。