比較的紛れが少ない中山競馬場外回りコースを使い、別定重量で行われるGII競走。過去10年間で言えば、勝ち馬10頭中8頭までが重賞競走勝利、もしくはGI競走3着以内という実績があり、10頭すべてに重賞競走で連対経験があった。1番人気の勝利は2頭だけだが、3番人気以内馬は【7-5-3-15】と複勝率50%と人気に応えるケースが多い。
◎
エヒトは七夕賞優勝馬。昨年の当レースは3勝クラスを勝ったばかりの格上げ初戦。着順こそ9着だったが、3着
ボッケリーニからは0.4秒差と健闘した。新潟記念は左まわりのワンターンコースで持ち味を生かせなかったものの、前走のチャレンジCはこの馬らしい渋太い末脚で2着馬とはクビ差の3着だった。中山競馬場での経験はほとんどないものの全5勝は右回りの競馬場で記録したもの。レースの流れに乗れれば、浮上してきそうな1頭だ。
〇
ガイアフォースはセントライト記念優勝馬で、菊花賞では1番人気に支持された実力馬。1番枠を引き当てた菊花賞では、レコード決着となる中で流れに乗ることができずに人気を裏切ってしまったが、あの1戦だけで評価を落とす必要もない。
キタサンブラック産駒で母系には距離に対する融通性を兼ね備えた種牡馬も配合されているが、さかのぼれば母系は
スピードを武器とするファミリーだけに距離も微妙だったかもしれない。まだ若さを残す馬ではあるがデビューから5戦で3勝目を記録したように力はあるはず。強い4歳世代を代表する1頭。今回のレース結果次第では、今年の中距離重賞戦線で目が離せない存在になるかもしれない。
▲
ラーゴムはきさらぎ賞の優勝馬。デビュー2戦目のアイビーSは
オーソクレースの2着で、京都2歳Sは
ワンダフルタウンの2着。皐月賞、ダービーにも駒を進めた実力馬だ。昨年はダート路線に転じて吾妻小富士賞に勝ち、ダート
グレードで惜しい競馬を続けたのちに芝路線へと戻ってきた。久しぶりの芝コースとなった中山金杯では馬が戸惑っているような場面も見られたが、トップハンデタイの58kgを背負いながら最後は大外から渋太く脚を伸ばして勝ち馬から0.3秒差。力のあるところを示している。
△
ユーバーレーベンはオークス馬。2歳時、3歳時には何度か
ソダシと差のない競馬をしているだけに能力は高いものを持っている。昨シーズン初戦の京都記念は先行策が裏目に出て5着も、遠征したドバイシーマクラシックは勝った
シャフリヤールから1馬身少々差の5着。大きく体重を増やしてきた札幌記念はじめ昨秋は噛み合わないようなレースを続けてしまっているが、
ゴールドシップ産駒だけに冬場の芝はあいそうなイメージだ。
4連勝中の△
エピファニーは良い枠順を引き当てた。ここなら、揉まれる心配はなさそうだが、初めて経験するオープンのペースはどうか。逆に△
ノースブリッジはあまりにスローペースでは折り合いを欠く恐れがあるので、速い流れを味方にできそうだ。