「デイリー杯クイーンC・G3」(11日、東京)
3冠牝馬
アパパネの子ども
アスパルディーコが、満を持して重賞に初挑戦する。新馬戦は6着に敗れたものの、2戦目の未勝利戦をV。今回と同じ東京で中団から鋭い末脚を繰り出して差し切り、能力の高さを示した。管理するのは母の主戦を務めた蛯名正師で、素質の高さを買っている。
注目の血統馬
アスパルディーコが、ついに重賞の舞台に立つ。母アパパネは10年に桜花賞、オークス、秋華賞を制した3冠牝馬で、異父姉
アカイトリノムスメは21年にこのレースを勝ち、その後、秋華賞も制してG1馬となった。重賞でも楽しみな大器だ。
騎手時代に母の主戦で、今は同馬を管理する蛯名正師は、母と比較して「タイプは違うけど、
スピードは受け継がれていますね」と分析。素質の高さを買っている。前走の未勝利戦は中団から鋭い決め手を発揮してVをつかんだ。「いい競馬ができたと思いますよ」と高く評価している。
一戦ごとに気性面の成長も見られる。師は「だいぶ落ち着きが出てきた。以前のような危うさは見られないし、成長を感じます」と、中間の変化を口にする。火曜は美浦坂路で軽めのメニューを消化。「ここまで順調です」と調整過程に狂いはないことを強調した。
「期待の大きい馬で、ここで結果を残して桜花賞(4月9日・阪神)へ行けることが理想だけど、そのために無理はさせたくないし、ここまでも馬の成長に合わせてやってきた。現状でどこまで走れるかですね」と師はうなずく。まだ未完成だが、素材は一級品。初の重賞で大舞台に強い血が騒ぎ出すかもしれない。