【POG】チューリップ賞の特注1勝馬はアンリーロード 熱発明けの不安なし(栗東発)

2023年02月25日 10:37

アンリーロード(手前)

 競馬新聞「馬サブロー」のPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 今回は次週のチューリップ賞(3月4日・阪神、芝1600m)、弥生賞ディープインパクト記念(3月5日・中山、芝2000m)を予定する馬の1週前の様子をお伝えしたい。

 まずはチューリップ賞から。昨年の札幌2歳Sを制したドゥーラ(牝、高橋康)が、今季初戦を戸崎圭との新コンビで迎える。鞍上が駆けつけた22日の1週前追い切りは栗東CWで僚馬との3頭併せ。最後までしっかりとした脚取りで中バブルアップハートに2馬身半、外フローラルハニー(ともに3歳未勝利)に2馬身先着を決めた。

 6F79秒3-36秒9-11秒7の好時計で、馬サブロー調教班の評価も『A』。高橋康師は「とてもいい動きだった。リフレッシュしていい感じ。帰厩後もケイコをしっかりやれているからね」と満足そうにうなずく。前走の阪神JF6着に関しては「外枠で、スタートもひと息。しまいはいい脚を使って力は示してくれたが、運がなかったですね」と振り返った。「スムーズな競馬ができれば。その点はジョッキーが考えて乗ってくれると思います」。名手に全幅の信頼を寄せている。

 1勝馬では、リアルスティール産駒のアンリーロード(牝、茶木)に注目したい。熱発でデイリー杯クイーンCを回避したが、幸い症状は軽くここに向けて順調にきている。22日の1週前追い切りは池添を背に6F80秒5-37秒3-11秒6(一杯)。茶木師は「ケイコ駆けする馬を相手に先着。よく動いていて時計も良かった」と納得の表情を浮かべる。「以前よりも集中力が増して、心身ともに成長を感じています」と状態面に対する不安も払しょくした。

 新馬戦は、次走でシンザン記念を制するライトクオンタム(牝、武幸)の2着。2戦目の阪神未勝利の勝ちっぷりも良く、ポテンシャルの高さは証明済みだ。母系はカンパニーなど活躍馬がズラリと並ぶ一族。重賞でも楽しみな一頭だ。

 弥生賞ディープ記念はグランヴィノス(牡、友道)の巻き返しに期待が懸かる。半姉ヴィルシーナヴィブロス、半兄シュヴァルグランと多数の活躍馬を輩出している厩舎ゆかりの良血。1番人気で6着に終わった前走の京都2歳Sについて、友道師は「鞍上からレース後『まだ成長段階で、バランスがひと息で動き切れませんでした』と言われました」と明かす。

 22日の1週前追い切りは栗東CWで上がり重点に6F81秒6-36秒2-11秒4。こちらも調教班の評価は『A』だ。「前走後はリフレッシュ放牧を挟んで、ここを目標に順調に過ごせた。1週前はしっかり負荷をかけての追い切り。これで態勢は整うと思います。長距離輸送も中山コースも初めてになりますが、力通りの走りができれば」と重賞初制覇へ期待を込めた。(馬三郎栗東支局・塩手)

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