グランブリッジとヴァレーデラルナの一騎打ちの様相か(撮影:高橋正和)
第69回エンプレス杯・JpnIIが3月1日、川崎競馬場で行われる。舞台の2100mは川崎記念・JpnI、ロジータ記念・SIなどが開催される川崎のチャンピオンディスタンス。ここに、今年は古馬牝馬10頭(JRA5、南関東2、他地区3)が集った。
今年は少頭数なうえ、力差のハッキリしたメンバー構成。最内枠を引いたヴァレーデラルナと、その隣の2枠2番を引いたグランブリッジの一騎打ちとなりそうだ。
前者のヴァレーデラルナは前走のTCK女王盃で2着だが、休み明けの一戦。2番手追走から直線で早め先頭に立ったことで、後続の目標になる苦しい展開だった。それでも0秒2差に踏ん張る底力はさすが。昨年のJBCレディスクラシック・JpnIを制し、ダート女王の座に輝いた素質馬。叩き2戦目で巻き返しの可能性は十分ある。
その前走で、鮮やかな差し切り勝ちを決めたのはグランブリッジ。JBCレディスクラシックはクビ差の2着に泣いており、その雪辱を果たした形だ。3歳時に関東オークス・JpnIIを制覇しており、コース経験があるのは強み。勝って因縁のライバル関係に、終止符を打てるか。
馬券的には、このヴァレーデラルナ、グランブリッジを軸に流すのが堅実の様相だが、南関勢力1番手のサルサディオーネも軽視できない。ここが引退レースとなる同馬は、これまで21年日本テレビ盃・JpnII、22年さきたま杯・JpnII制覇など中央牡馬と互角に渡り合ってきた。前走のゴールドC・SIで2着と衰え知らず。9歳馬で、豊富なキャリアは他馬を圧倒する。最後の花道を、勝利で飾れるか。見逃せない一戦だ。
とはいえ、中央勢は2連勝でオープン入りを果たして波に乗るアーテルアストレア、昨年のクイーン賞・JpnIII制覇を含め交流戦で崩れ知らずのテリオスベル、2走前のレディスプレリュード・JpnIIは初交流戦で4着と南関適性を証明したフラーレンなど強敵がそろう。
また、地元・川崎から参戦するリネンファッションは、ここが転厩初戦だが、21年JBCレディスクラシックで3着の底力があり長めの距離も経験済みだ。注目の発走は16時30分。乙女たちの熱い戦いに注目だ。
(文:スポーツ報知記者・志賀浩子)
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