先行力を武器とするヴァルツァーシャル(撮影:下野雄規)
昨年、このレースを制した
メイショウハリオが平安S3着を
ステップに帝王賞を制したように、6月28日に大井競馬場で行われる帝王賞に向けての
ステップレース。ただし、ハンデ戦というのが妙で過去10年間で1番人気馬は【1-1-2-6】と大苦戦。またトップハンデを課せられた馬も【1-3-0-15】と苦しい戦いを強いられている。
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ヴァルツァーシャルは総武S2着馬。デビューから【4-1-2-3】という堅実派で、昨年のユニコーンSは4着。5着以下が1度もない安定性が武器だ。昨年秋までは比較的短めの距離で追い込むような競馬をしていたが、暮れの北総Sからはコーナー4つの中距離戦で先行力を武器とするようになった。前走の総武Sも人気を背負って3番手から最後の直線でよく伸びて0.1秒差2着。オープンでも十分に通用するところを証明してみせた。前走から1kg減。背負いなれた56kgならチャンスはありそうだ。
〇ハピはチャンピオンズC3着。この馬も、それまでは強烈な末脚を武器としていたが、この時は
クラウンプライドをマークするように先行。結果的に交わすことはできなかったが、最後までインから伸びようとしていた。明け4歳馬の重賞未勝利馬で58.5kgは楽ではないが、レベルが高い世代でも上位にランクされる馬。ハンデキャッパーの期待に応えるような走りを期待したい。
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ロードヴァレンチはアレキサンドライトS含め中山競馬場ダート1800mでは【3-1-0-0】。2歳時に去勢されたように気性面での不安を抱える馬だが、クラスを上げながら着差を広げているようにまだ底を見せていない。前走で大きく体重を増やしてきたことはプラス材料と判断したい。今回のメンバーで最軽量55kgのハンデは恵まれた印象だ。
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ウィリアムバローズは
ポルックスS2着馬。ダート戦に限れば【5-3-0-1】。重賞初挑戦となったみやこS以外は崩れていない。
スピードがあるので逃げるケースが多いが、逃げなくても競馬ができる。2度目の重賞挑戦で初タイトルに手が届いても不思議ではない。△
ホウオウルバンは総武S優勝馬。勝って同斤量なら再び好勝負が期待できる。休み明けを叩かれた△
ゲンパチルシファー、トップハンデでも追い込む競馬を身に付けた△
サンライズホープも連下には抑えてきたい。