競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
先週の桜花賞は1番人気の
リバティアイランド(牝、中内田)が勝利。桜花賞前のレースを見る限りでは内めを通った馬が有利な傾向が出ていましたが…とんでもない脚でしたね。ちょっと次元の違う勝ちっぷりで、
アーモンドアイ級なのかもしれません。強い桜花賞馬が誕生すると必ずダービーという声が聞こえて来ますが、クラブのサイトでオークス(5月21日・東京、芝2400m)目標との発表がありました。もちろんダービーで走る姿を見てみたい思いもありますが、史上7頭目の牝馬3冠馬を目指してほしいという気持ちもあります。とにかく無事に走ってもらえればそれが一番ですから、あとは決まったレースでどんな走りを見せてくれるか楽しみにしましょう。
ところでこのレースではジョッキーカメラの映像がJRAから公開されました。桜花賞では
リバティアイランドに騎乗した川田騎手目線での映像が見られたのですが、なかなか興味深い映像と音声でした。コースには馬と騎手しかいませんし、そのレースに参加しないと分からない空気をほんの少しでも感じることができるのは本当にいいですね。今後も同様の映像が公開されることがあるようなので、次回にも期待したいところです。
そして、桜花賞の2つ前のレースに行われた忘れな草賞は、
グランベルナデット(牝、大竹)がスタートを決めて好位から抜け出し快勝。時計も速いですし、オークスでも人気を集めそうですね。ただ、今年は牝馬クラシック戦線の出走賞金ボーダーが非常に高く、阪神JF2着の
シンリョクカが1700万円でもギリギリ滑り込んだくらい。収得賞金1600万円は桜花賞ならば除外のラインですが、これまでの歴史を見ても桜花賞よりオークスのボーダーが上がったことは見たことがありませんし、例年なら2勝クラスで抽選になることが多いレースですからね。何か特殊な事象が起こらない限りは大丈夫なのではとみています。
さて、今週は尾関厩舎の2歳馬をご紹介。まずはセレクトセールで1億円の値がついた
ショウナンアムロ(牡、父ハーツクライ、母ファタルベーレ)「馬体重は460キロくらいと
バランスがいいし、ハーツ産駒らしくいい意味での緩さがあります。柔らかみもあって雰囲気がいい馬ですよ。順調に進んでいます」と尾関師も好感触。
ファビュラスロード(牝、父
ロードカナロア、母ファビュラスセンス)「もう入厩してゲート試験も合格済み。1歳時は小ぶりだったが、順調に成長して早期入厩ですからね。きょうだいも堅実に走っているし、早期からやれそうです」
ジョリスリール(牝、父
ドレフォン、母サンデースマイル?)は
フルーキーの半妹。「順調に調整が進んで速いところもやっています。前向きなので、そこを気をつけながら進めたいですね。
スピードがありそうなので、楽しみですよ」
トラジェクトワール(牡、父
モーリス、母シャイントレイル)「入厩して既にゲート試験も合格。能力を感じる走りをしていますね。父っぽい感じもあるので、距離の融通が利けばより楽しみです」
ニュープロヴィデンスの21(牡、父
Postponed)「母は英国のス
プリント重賞を勝っており、父はドバイSCで
ドゥラメンテを破っている
ポストポンド。父が日本の馬場にどう対応するかですが、ドバイで勝っているので大丈夫なのではと思っています。調教を進めて体形が変わってきましたし、まだ良くなる余地を秘めている馬です。デビューも遅くならなそうです」