◇G1・皐月賞(2023年4月16日　中山芝2000メートル)

　クラシック3冠ロード第1弾「皐月賞」は、ソールオリエンス(牡3＝手塚)が制し、G1初制覇を飾った。重馬場で勝ち時計は2分0秒6。

　レース後はYouTubeのJRA公式チャンネルで、騎乗した横山武のヘルメットに装着した「ジョッキーカメラ」による映像が公開された。

　スタート後、すぐに映像は不鮮明に。道中はほぼブラックアウトして、風切り音と蹄音が聞こえるのみ。しかし、ゴールしてからの横山武の歓喜の声こそが、見どころでなく”聴きどころ”だった。

　ゴールを先頭で駆け抜けると「シャーッ」「ワーオッ」の絶叫。左手でポンポンとソールオリエンスの首を叩いてねぎらう音が聞こえ、「さっすがやお前！」「ありがとう」「すっごい馬、いやー、楽しみだわ」と称賛の嵐。

　馬と横山武を迎えた厩務員の声も入っていた。「(横山)武史と勝てて、うれしいよ」「ダービーも頼むわ」と感謝の言葉をかけると、横山武も「すげえ、こいつ。こりゃすげえよ」。「(でも)やっぱりコーナーで外に飛んでいく。しっかりするのは先かな」と、まだまだ未完の大器であることをスタッフと確認し合った。

　ジョッキーカメラはJRAが今春から導入し、注目度の高い馬に騎乗する騎手のヘルメットに小型カメラを設置して映像を提供。先週の桜花賞では豪快に差し切ったリバティアイランド(牝3＝中内田)の手綱を取った川田の映像が公開され、ファンの間で大きな話題となった。

　今回もファンは大いに楽しみにしていた様子で「ジョッキー、人間らしくていい」、「興奮がめっちゃ伝わる」、「ここまで喜んでいるのを聞くとうれしくなる」と、横山武の喜び方に好感を覚える声がネットに上がった。