京都開幕週の芝レースを徹底検証 天皇賞(春)は武豊騎手&ヒュミドールが波乱呼ぶ

2023年04月28日 10:00

渋太い末脚でダイヤモンドS2着となったヒュミドール(撮影:下野雄規)

 22日に2年半ぶりにリニューアルオープンした京都競馬場。ここでは開幕週の芝のレースを振り返って傾向を探り、天皇賞(春)(4歳上・GI・芝3200m)を占いたい。

 芝で注目したいのは、枠順による有利不利がハッキリとしていたことだ。外回りの9鞍の枠順別成績は以下の通り(左から枠、成績、勝率、複勝率)。

・1〜2枠[0-1-1-21]0%、9%
・3〜4枠[1-2-1-23]4%、15%
・5〜6枠[5-2-2-22]16%、29%
・7〜8枠[3-4-5-26]8%、32%

 一目瞭然、外枠の好成績が目立つ。とりわけマイラーズCのシュネルマイスターのように、外からの差しがよく決まっていた。これは以前の京都開幕週ではあまり見られなかったシーン。

 僅か1週を終えた段階なので断定はできないが、その主因は4角のカーブが緩やかになったことかも。カーブが緩やかになる→馬群が内外に広がりにくい→内で運んだ馬は詰まりやすく、外で運んだ馬は距離ロスが少なくなる、というロジックである。

 血統面では改修前と同様、芝外回りのステイゴールド系に注意したい。20年以前、京都芝外回りでオルフェーヴル産駒は[15-12-16-96]の勝率11%、複勝率31%、ゴールドシップ産駒は[2-4-2-16]の同8%、33%というハイアベレージを残していた。

 そして迎えた先週、京都芝でオルフェーヴル産駒はゲヴィナーとサジェス、ゴールドシップ産駒はゴールデンスナップが勝利。相変わらずの京都適性を垣間見せた。直線勝負ではディープインパクト系に切れ負けする反面、坂の下りで勢いをつけての“上がり4F勝負”に強いのがステイゴールド系の特徴。今週以降も外回りではステイゴールド系に注意したい。

 そこで天皇賞(春)の登録馬をチェックすると、ステイゴールド系が大挙エントリーしている。ステイゴールド産駒のアフリカンゴールド、オルフェーヴル産駒のアイアンバローズ、シルヴァーソニック、ヒュミドール、メロディーレーンの5頭だ。

 この中で最右翼はオルフェーヴル産駒のシルヴァーソニック。ステイヤーズS、レッドシーターフハンデキャップを連勝している生粋のステイヤー。血統を抜きにしても無視できない存在だろう。

 もう1頭、大穴で期待したいのはヒュミドール。前走のダイヤモンドSではメンバー中2位の上がり3F35.7をマークしてクビ差の2着。長距離での末脚比べに高い適性を示した。実績では大きく見劣るものの、そこは血統由来のコース適性、そして鞍上・武豊騎手の手腕でカバー。大波乱の主役となっても決して驚けない。

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