◆第18回ヴィクトリアマイル・G1(5月14日、東京競馬場・芝1600メートル)
第18回ヴィクトリアマイル(14日、東京)の出走馬が11日、確定した。15年に3連単2070万円超のG1最高配当が飛び出した荒れるレース。「データ埋蔵金」は、前走好走でも人気にならなかった馬が激走している歴史に注目。激走候補に
サブライムアンセムをピックアップした。12日に枠順が発表される。
先週のNHKマイルCは〈9〉〈8〉〈3〉番人気の決着で3連単26万760円の波乱だった。ヴィクトリアマイルも過去10年で前者(3連単最高配当は22年153万2370円)を大きく上回る3連単平均配当225万円超とさらに難解な結果となっている。それを演出しているのは2けた人気馬の激走。馬券に絡んだ馬7頭すべてに共通しているのが、前走で牝馬限定重賞を使っての参戦だった。今年は9頭が該当するが、前走の人気と着順のギャップが最も大きい
サブライムアンセムが激走候補として浮かび上がる。
過去10年で阪神牝馬Sからの参戦が4勝を挙げ、
ステップレースとして断トツ。今年は6頭で、本馬も同レース2着からの参戦だ。そのうち人気より着順が良かったのは3頭で、1着
サウンドビバーチェ(6番人気)、2着
サブライムアンセム(10番人気)、5着
アンドヴァラナウト(7番人気)。今回の全出走馬を見渡しても
サブライムアンセムよりも人気以上の激走を見せた馬はおらず、それは3連単でG1の過去最高配当2070万5810円が飛び出した15年からもひもとくことができる。
2けた人気で馬券に絡んだ7頭のうち、最もギャップの大きかったのが15年の2頭だ。2着の
ケイアイエレガントは前走の京都牝馬Sを9番人気で制しておりギャップ「8」。最低18番人気で3着に激走した
ミナレットは福島牝馬Sを14番人気ながら5着で「9」。前者は重賞を勝っていながら不当に人気が低く、後者も勝ち馬と0秒2差。着順ほど負けていなかった。
サブライムアンセムも前走でマイル重賞では初の馬券圏内となる0秒2差と大きく前進。15年の2頭は本番では1、2番手で波乱を演出しているだけに、先行策で結果を出した点も魅力だ。
加えて、藤原厩舎は08年に
エイジアンウインズ、15、16年に連覇した
ストレイトガールで歴代最多3勝。同厩舎は過去5年の重賞の単勝回収率が171%と極めて優秀で、芝に限れば190%とさらに上昇する。2頭出しだが人気薄が予想される
サブライムアンセムに妙味ありだ。