名牝系出身のレッドモンレーヴ(牡4、美浦・蛯名正義厩舎)が、安田記念(3歳上・GI・芝1600m)で一族初となる芝マイルGI制覇を目指す。

　レッドモンレーヴの曾祖母は83年のオークスを制したダイナカール。その子孫は芝ダート、距離を問わずに活躍し、今ではダイナカール系と呼ばれるほどの名門ファミリーとなっている。JRAの重賞は39勝、そのうちGIは8勝。しかし、意外なことに芝1600mのGIでは延べ21頭が走って未勝利なのだ。95年阪神3歳牝馬Sのエアグルーヴ、11年阪神JFのアイムユアーズで2回ある2着が最高着順。03年桜花賞ではアドマイヤグルーヴ、06年安田記念ではオレハマッテルゼが1番人気に推されたが、それぞれ3着、10着に終わっている。

　レッドモンレーヴはここまで9戦5勝。前々走のダービー卿CTは1番人気で7着に終わったが、大きな出遅れが堪えたもので、決して力負けではない。前走の京王杯SCを鮮やかに差し切って、一族では06年オレハマッテルゼ以来となる同レース制覇。ロードカナロア産駒らしく、マイル前後がベストであることは間違いない。4歳馬なので、伸びシロもたっぷり。一族に初の芝マイルGIタイトルを届ける資格は十分にある。