スイートピーSを快勝したウヴァロヴァイト(ユーザー提供:猫缶さん)
ラジオNIKKEI賞は牝馬に受難のレースだ。牝馬の勝利は92年のシンコウラヴリイが最後。その後は56頭がチャレンジしているが、00年マルターズスパーブと16年ダイワドレッサーの2着が最高着順。3年前の20年にはパラスアテナが牝馬として、シンコウラヴリイ以来28年ぶりとなる1番人気に支持されたものの、4着に終わっている。
今年は3頭の牝馬が登録している。中心格はスイートピーSを制したウヴァロヴァイト(牝3、美浦・萩原清厩舎)だ。前走後は優先出走権を獲得したオークスを見送って、ここ目標に調整。半兄は14年福島記念を制したミトラなので、初の福島も味方にできそうだ。
アグラシアド(牝3、栗東・中村直也厩舎)はスイートピーSでウヴァロヴァイトから0秒1差の3着。ただ、当時は直線で前が壁になる不利があった。残り200mからの脚を見る限り、スムーズなら際どい勝負になったはず。小回り芝1800mで未勝利(小倉芝1800m)を勝った実績も頼もしく、27日時点で土曜福島10R・松島特別との両睨みだが、こちらを選んだ際には五分の評価が必要だろう。
もう1頭のラファドゥラ(牝3、美浦・小島茂之厩舎)は前走で未勝利を勝ったばかり。とはいえ、勝ち時計の1分32秒3は超が付くほど優秀だった。格上挑戦での重賞チャレンジでも決して侮れない。
それぞれに魅力たっぷりの3頭。牡馬の分厚い壁を破り、31年ぶりの牝馬Vとなっても決してサプライズではない。