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相性を見極めて鞍上を選択できる中舘英二師の采配に注目

2023年08月04日 05:27

オールアットワンスでアイビスサマーダッシュを制し、握手する中舘師(右)と石川(撮影・郡司 修)

 【競馬人生劇場・平松さとし】先週、新潟競馬場で行われたアイビスサマーダッシュ(G3、以下アイビスSD)を勝ったのはオールアットワンス。一昨年に続く2度目の同レース制覇をしたこの馬を管理しているのは美浦・中舘英二調教師。ご存じ、騎手時代は先行力を武器に数々のレースを制した名手だった。

 そんな名騎手時代、思わぬ話を直接、聞いたことがあった。

 「競馬学校時代は落ちこぼれで、正直、やめようとしたこともありました」

 「そんな時、親身になって相談に乗ってくれた一人の教官に救われた」と言うと、さらに続けた。

 「たくさんの人に助けてもらったのはデビューしてからも同じでした。技術的にはまだまだ劣っていた3年目に、アサヒエンペラーで皐月賞(G1)や日本ダービー(G1)に乗せてもらえました。その経験もあって、ヒシアマゾンでG1(94年エリザベス女王杯)を勝つことができました」

 結局、騎手時代は1800を超える勝ち星を挙げたのだが、調教師転身を考えた理由を問うた時には次のように答えた。

 「長く乗っているうちに“この馬は自分に乗せてほしいな”とか、逆に“自分には合っていないな”と感じるケースが多々ありました。ならば、そういう思いを実践できる立場になれば、馬にとっても良いだろうと考えたんです」

 実際に開業後は、単に成績の良しあしだけではなく、相性などを考えて騎手を選択しているのだろうと思える采配が目立つ。一昨年、オールアットワンスでアイビスSDを制した際の石川裕紀人騎手の起用も同様だ。

 そして今年である。同馬の鞍上は当初、C・ホー騎手が予定されていた。少々速いペースでもしっかり前めで流れに乗れる彼に白羽の矢を立てたということだろう。しかし、同騎手は前日に落馬負傷。結果、“手が合うことは証明されている”石川騎手に戻された。そして、2年ぶり2度目のアイビスSD制覇が達成された。競馬の神様のちょっとしたイタズラにも惑わされることなく、騎手時代の経験をアドバンテージとして、鞍上を選択できる中舘調教師の活躍に注目したい。(フリーライター)

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