土曜の新馬戦でデビュー予定のフォルラニーニ(撮影:竹之内元)
夏競馬が幕を閉じ、関東圏では秋の中山開催が始まる。開幕週は土日で計4鞍のメイクデビューが組まれており、例年と同様の番組構成。芝2000mと芝1600mには素質馬がスタンバイしており、どの馬が勝ち上がるのか注目だ。
【9月9日(土) 中山芝2000m】
◆フォルラニーニ(牡、父エピファネイア、母リナーテ、美浦・手塚貴久厩舎)
ステイゴールド産駒の母はオープン勝ち(UHB賞)や京王杯スプリングC2着など短距離路線で活躍した。伯父にサトノダイヤモンド(菊花賞、有馬記念)、いとこにはドゥラエレーデ(ホープフルS)がいる。先週の追い切りはウッドチップコースで6F84.1-67.9-52.3-37.7-24.2-11.9をマーク。3頭縦列の最後尾から内に併せ、3勝クラスの古馬と同入した。
「馬っ気の強さを出すことがあるので、そこに気をつけながら乗っている。軽快さがあるし、動きはいい。能力はあると思います」と手塚貴久調教師。鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。
◆ペーシュメルバ(牝、父ゴールドシップ、母マンバラ、美浦・尾関知人厩舎)
半姉のコスモバルバラも同じく尾関厩舎で管理され、マーメイドS2着など活躍した。
「まだ幼いところがあるけど、ひと追い毎に良くなっている。血統的にも長めの距離が合っていると思います」と尾関知人調教師。
新潟の最終週も考えられていたが、中山の開幕週に目標を定めた。ここ3週は3頭併せの追い切りを順調にこなしている。
◆マイネルモメンタム(牡、父ゴールドシップ、母マイネアルデュール、美浦・相沢郁厩舎)
アドマイヤコジーン産駒の母は同じく相沢厩舎に所属し、芝1200mで3勝。半姉のペルソナリテも同厩舎で管理され、デビュー戦→ダリア賞を連勝するなど芝1400-1600mで3勝した。ひと追い毎に時計を詰め、先週の追い切りでは同期との併せ馬で大きく先着した。
「しっかりと動けているし、ジョッキーの感触もいい。初戦から楽しみ」と相沢郁調教師。鞍上は石川裕紀人騎手が予定されている。
【9月10日(日) 中山芝1600m】
◆シックスペンス(牡、父キズナ、母フィンレイズラッキーチャーム、美浦・国枝栄厩舎)
母は米G1マディソンS(ダート7F)の勝ち馬。先週の追い切りはウッドチップコースで3頭縦列の最後尾から追走し、6F83.6-65.8-50.5-36.4-23.3-11.8の好時計をマークした。
「ひと追い毎に気持ちが入ってきたけど、コントロールは利いている。時計的にも十分に動けているし、いいスピードがありそう」と国枝栄調教師。鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。
(取材・文:竹之内元)