「平和賞・S3」(25日、船橋)
驚異の粘り腰。ホッカイドウ競馬から遠征してきた1番人気の
カプセルが、見事な逃走劇で重賞初制覇。「全日本2歳優駿・Jpn1」(12月13日・川崎)への優先出走権を獲得した。ホッカイドウ勢のVは昨年に続き7頭目。2着も3番人気の
キタノヒーローが入り、田中淳司厩舎のワンツー。さらに3着には8番人気の
オオイチョウが末脚を伸ばし、ホッカイドウ勢が上位を独占した。
またまた2歳戦の主役は田中淳厩舎だった。その中でも筆頭格の
カプセルが、堂々たる逃走劇を演じた。1番枠から好スタートを切り無理せずハナへ。淡々とした流れの中、3角過ぎで2番手にいた御神本&
コルベットが馬なりで並びかけて直線へ。激しく体を動かして抵抗するが、いったんは頭ひとつ完全に前に出られた。ただ、そこからが真骨頂だ。ラスト200メートル過ぎで内から盛り返すと、最後は手綱を抑えて後続の追撃を封じた。
2週連続の重賞Vとなった笹川翼は「他の馬のことより、この馬のリズムを守った。(4角では)慣れないコースで物見もしていたけど、ああいう形でも勝っているので、最後は必死に頑張ってくれと思って追いました」と胸をなで下ろした。
鎌倉記念(
サントノーレ)に続く2歳重賞連勝、さらにはワンツーフィニッシュに田中淳師は「うまく行き過ぎです」とほほ笑み、「狙っていたし、自信を持って臨みました。最後は馬の根性。マイルが一番合っているようですね」と話し、愛馬の走りをねぎらった。次走は「オーナーと相談してからですが、全日本2歳優駿を目標にすると思います」と同じ左回りのマイル戦に照準。僚馬
サントノーレとの2頭出しで、JRA勢にチャレンジする構えだ。