来週はデイリー杯2歳S(11日・京都、芝1600m)が行われる。思っていた以上に楽しみなメンバーがそろいそうで、ここでは3頭の1週前の様子を紹介する。
昨年のNHKマイルC覇者
ダノンスコーピオンの全弟にあたる
ダノンキラウェア(牡、中内田)は、新馬Vから引き続き川田Jで参戦予定。2日は栗東CWで僚馬
クイーンズウォーク(2歳新馬=半兄
グレナディアガーズ)と併せ馬を行い、6F84秒7-37秒2-11秒2をマークした。
外を回った分、1馬身遅れはしたものの、しまいの切れ味は良血馬のそれ。仕上がりは順調のようだ。福永助手は「能力は確かだと思いますが、血統的なものか新馬戦の前より気難しい面が出てきている印象。その点が競馬に影響しなければ」と慎重だったが、初戦の勝ちっぷりやケイコの動きから重賞でも楽しみな一頭であることに違いはない。
今年の2歳戦で9勝(先週終了時点)を挙げている高野厩舎の
ジャンタルマンタル(牡)も、新馬Vと同様に鮫島駿Jでスタンバイ。2馬身半差の快勝だった初陣を振り返り、師は「うまく内のポケットで流れに乗って展開に恵まれた面はあるが、抜け出す時の速さを見るとやはり能力があります」と高く評価する。「ここを目標に引き続き動きはいい。マイルの流れも合っていると思います。重賞で力試しの一戦でも楽しみ」と淀の舞台での連勝を思い描いた。
新潟2歳Sで3番人気7着の
エンヤラヴフェイス(牡、森田)は幸Jを新コンビを組む。師は「動きが本当にいいね。状態は良さそう」と立て直した効果を実感。前走については「控える形で良さが出なかった。鞍上によると『進んで行かなかった』と。本来の走りではなかった。スムーズなレースをして、重賞でどんな走りができるか」と巻き返しに意欲を示す。
注目新馬は藤原厩舎の3頭をチョイス。
英国産馬
アスクナサニエル(牡、父
ナサニエル、母プリティーレディ)は11日の京都芝1800mをムーアJで予定。田代助手は「千八くらいの距離で、ゆったり運ぶ形が合いそう。ケイコでは力強い脚さばきで反応も良く、楽しみ」と初陣Vを意識する。
メイショウフウドウ(牡、父シニスターミニスター、母テンザンオトヒメ)は12日の京都ダート1400mを松山Jで予定。同助手は「ダートが良さそうな走り。乗り込みは十分で仕上がりは良さそう」と好感触だ。
キズナ産駒の
ヴィレム(牡、母ポウリナズラヴ)は12日の京都芝2000mへ。「長くいい脚を使うタイプ。大型馬で力強さを感じるが、ケイコの動きは素軽い。鞍上(ルメール)がまたがった10月25日の栗東CWでもいい動きだった」と、こちらも手応えは上々だ。(馬サブロー栗東支局・塩手智彦)