無敗で昨年の阪神JFを制したアスコリピチェーノ(昨年12月撮影、ユーザー提供:シップさん)
昨年の最優秀2歳牝馬のアスコリピチェーノ(牝3、美浦・黒岩陽一厩舎)が、桜花賞(3歳牝・GI・芝1600m)で史上9頭目の無敗戴冠を狙う。
アスコリピチェーノは父ダイワメジャー、母アスコルティ、母の父Danehill Dancerの血統。祖母のリッスンは07年の英G1フィリーズマイルの覇者。叔母のタッチングスピーチは15年のローズSの勝ち馬、叔父のサトノルークスは19年の菊花賞の2着馬。同じくミスタージーティーは今年の若葉Sを制した。母系を遡れば08年の英2000ギニーなどG1を4勝のHenrythenavigator、13年のBCターフなどG1を2勝のMagicianが出ている。
ここまで3戦3勝。昨年6月の新馬(東京芝1400m)を快勝。2戦目からは北村宏司騎手とコンビを組み、新潟2歳Sで重賞初制覇。続く阪神JFでは中団からジワジワ伸びて、外から迫るステレンボッシュをクビ差凌ぎ、無傷の3連勝で2歳女王の座に就いた。北村宏司騎手にとっては15年菊花賞のキタサンブラック以来となるJRA・GI4勝目、黒岩調教師にとっては悲願のGI初制覇だった。
今回は休み明けでの参戦となるが、決してアクシデントがあってのものではなく、当初のプラン通りなので問題ないだろう。2歳GI勝ち馬の桜花賞制覇となれば92年のニシノフラワー、01年のテイエムオーシャン、09年のブエナビスタ、10年のアパパネ、21年のソダシ、23年のリバティアイランドに続いて7頭目。また、無敗戴冠となれば41年のブランドソール、57年のミスオンワード、81年のブロケード、90年のアグネスフローラ、91年のシスタートウショウ、04年のダンスインザムード、20年のデアリングタクト、21年のソダシに続いて9頭目となる。偉大な名牝たちに続くことができるか、その走りから目が離せない。