競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
「真冬のダービー」として注目している9日のゆりかもめ賞は
ウィクトルウェルス(牡、宮田)が勝利。超スローペースの瞬発力勝負となりましたが、上がり33秒5の切れ味で連勝。3戦2勝としました。東京芝2400mを勝ったということは意識するレースはひとつだと思いますし、次走がどうなるか注目ですね。
そして、8日の東京芝2400mの未勝利戦では
アーモンドアイの初子
アロンズロッド(牡、国枝)が初勝利を挙げました。競馬場は大きな拍手に包まれて、未勝利戦の雰囲気とは思えないものでした。まずはひと安心ですね。
さて新馬戦も来週で終了。POG情報も少なくなってくる時期ですので、きょうは現3歳世代の種牡馬傾向をご紹介したいと思います。2歳馬の指名時にお役立ていただければ。
まず取り上げるのは
ナダル。ご存じの通り大活躍している新種牡馬です。血統登録されたのが98頭に対して勝ち上がったのは36頭(地方含む)。JRAでは全35勝。うち芝は3勝なので、ダートに特化した成績となっています。交流重賞で活躍している馬も輩出し、次の砂のチャンピオンサイアーとなりそうです。距離も融通が利くタイプが多く、地方や海外の賞金が加算されるPOGルールなら検討する余地は十分にありそう。23&24年誕生の産駒は少し減少していますが、24年度の種付け頭数は激増しました。今年誕生する産駒がまた楽しみになりそうです。
そしてもう一頭、新種牡馬で注目を集めていたのが
サートゥルナーリア。こちらは血統登録142頭に対して勝ち上がりは33頭(地方含む)。JRAでは全34勝。芝の28勝に対し、ダートで6勝を挙げています。勝ち上がり率では
ナダルが上回っていますが、こちらも期待に応える活躍を見せていますね。
ファンダム(牡、辻)がデビュー2連勝で底を見せておらず、この先の活躍も非常に楽しみです。こちらは23&24年誕生の産駒数は減少しておらず、現3歳世代のPOGでも吟味して指名馬を選択したところです。
もう一頭、注目したいのは
グレーターロンドン。今年の3歳が初年度ではないのですが、ここまで非常に高い勝ち上がり頭数となっています。今年の3歳は血統登録24頭と少ないですが、勝ち上がりは8頭(地方含む)と高い水準。まだ今年の2歳馬は血統登録数が23頭と少ないですが、今の1歳世代は82頭と激増。ぜひとも覚えておきたい種牡馬です(※数字は10日終了時点)。(馬サブロー美浦支局・木村)