今週末の3月15日(土)は武豊騎手の56歳の誕生日だ。これまでに同日がJRAの開催日だったことは10回あって、通算成績は76戦17勝。重賞に限ると8戦4勝で勝率50%となっている。この機会に過去の4勝を振り返ってみよう。
初制覇は92年の阪神大賞典のメジロマックイーンだった。前年秋のGI・3戦では全て1番人気に推されながら、天皇賞(秋)が1位入線18着降着、ジャパンCが4着、そして有馬記念が2着。悔しい思いを抱えたまま年越しして迎えた一戦だった。結果は単勝1.3倍の圧倒的1番人気に応え、うっ憤を晴らすような5馬身差の大楽勝。23歳となった日に誕生日重賞初騎乗初制覇を果たすこととなった。
90年代の武豊騎手は誕生日に強かった。5年後の97年にフラワーCをシーキングザパールで勝つと、翌98年には中山記念をサイレンススズカで逃げ切り。後に歴史的名馬となる快足馬を重賞初制覇に導くとともに、自身は誕生日重賞3連勝を成し遂げた。そして直近の制覇は08年のファルコンSのダノンゴーゴー。後方から鮮やかな直線一気を決めて、30代ラストイヤーの幕開けを飾ったのだ。
しかしながら40歳を迎えて以降、3月15日の重賞には3回騎乗して4着、7着、11着と悔しいレースが続いている。今年は土曜ということもあって平地重賞が組まれていないが、翌16日の金鯱賞で1日遅れのお祝いとなるか。年齢を重ねても衰え知らずの手綱捌きに要注目しよう。