ジャックドール唯一のGI制覇 大阪杯を振り返る

2025年03月31日 07:00

23年の大阪杯を制したジャックドール(23年4月撮影、ユーザー提供:まやいけさん)

 モーリス産駒の個性派として人気を集めたジャックドール。残念ながら故障からの復帰は叶わなかったが、無事にスタッドインを果たせたことは何よりだった。ここでは唯一のGI制覇となった23年の大阪杯を振り返る。

 ジャックドールは父モーリス、母ラヴァリーノ、母の父Unbridled's Songの血統。クラシックには間に合わなかったが、3歳秋から軌道に乗った。藤岡佑介騎手が主戦を務め、1勝クラスから破竹の5連勝で22年の金鯱賞を制覇。夏には札幌記念でGII・2勝目を挙げた。しかし、GIではもどかしいレースが続く。そこで陣営は22年の香港Cから武豊騎手への乗り替わりを決断。ここは出遅れが堪えて7着に終わったが、コンビ継続で23年の初戦となる大阪杯に向かった。

 主役不在の大混戦と目された一戦、ジャックドールは生涯最高の走りを見せる。無理することなくハナに立つと、前半800mは47秒5のゆったりとした入り。一転して向正面からはペースを上げて、持久力勝負に持ち込んだ。そして直線で二枚腰を発揮。さすがに最後は脚が鈍ったものの、スターズオンアースの猛追をハナ差凌いで逃げ切り。武豊騎手の素晴らしいエスコートに導かれ、待望のGI初制覇を果たしたのだった。

 これが最後の勝利となったジャックドールだが、だからこそ、この1勝の持つ意味は大きかった。今年から種牡馬となったので、産駒デビューは早くても3年後の夏。父を彷彿とさせる逃げ馬の誕生を心待ちにしたい。

新着ニュース

ニュースを探す

ご意見・ご要望

本サービスはより高機能なサービスの提供なども検討しております。お気づきの点がございましたらお気軽に下記フォームよりご意見をお願いいたします。

  • ご意見をご記入ください。

頂いたご意見には必ずスタッフが目を通します。個々のご意見に回答できかねますことを予めご了承ください。
また、連続して複数送信されると、受付できないことがあります。予めご了承ください。