スプリンターズSは、
シルクロードS組から
カピリナと
ウインカーネリアンを推奨。16着と1着という極端な結果だったが、今秋はいいスタートを切れたと信じたい。
秋華賞は
カムニャックが前哨戦のローズSを制し、2冠奪取へ駒を進めてきた。過去に秋の前哨戦を勝ったオークス馬はすべて馬券圏内。
カムニャックの3着内は濃厚なうえ、秋華賞は近4年、単勝15倍より低い馬で3着以内を独占。堅い傾向にあるレースだ。
ただ、今年のように桜花賞馬とオークス馬が異なり、ともに出走してきた年で、桜花賞馬がオークスで惨敗しオークス馬が秋の前哨戦を勝っていたという今年と似た状況だった年は97年。97年はオークス馬
メジロドーベルが勝ち、桜花賞馬
キョウエイマーチ2着。3着は単勝53・2倍の9番人気
エイシンカチータだった。
また、15年はオークス馬
ミッキークイーンがローズS2着からV。桜花賞馬
レッツゴードンキは17着で2着5番人気
クイーンズリング、3着
マキシマムドパリ(8番人気、単勝30・7倍)だった。ともに単勝30倍以上の馬が馬券圏内に突入。今年は桜花賞、オークスとも2着だった
アルマヴェローチェが不在。3着以内に穴馬が突っ込む余地はあるはずだ。
過去に単勝30倍以上で馬券に入った馬を以下の条件で絞り込んでみる。
・キャリア6戦〜15戦(秋華賞が7戦目)
・前走敗戦か0秒3差以上勝利
・前走距離は1800メートルから2200メートル(2100メートルを除く)
・中9週以内
・前走上がり3ハロン5位以内
・馬体重420キロから499キロ
・偶数馬番
ここまで絞ると、【1・2・5・24】となり、複勝率は25・0%となる。今年の該当馬は
ビップデイジーだ。前走のローズSは
カムニャックを見るかたちでレースを進めると、直線入口で不利を受けた
カムニャックのあおりを受け、さらに外に振られる不利。それでも立て直して最後まで脚を使っての4着だった。
阪神JFは外からよく伸びて2着。年明け初戦のチューリップ賞は1番人気に支持された素質馬だ。春のG1戦線は結果を残せなかったが、前走を見る限り復調気配。母の父キングカメハメハは昨年の
チェルヴィニアなど3勝と心強い。1強ムードの牝馬ラスト1冠の残る2席争いなら、単勝30倍以上となるかは微妙だが、
ビップデイジーは魅力的な1頭だ。(編集委員・小松 雄大)