「皐月賞・G1」(20日、中山)
 無傷4連勝での戴冠なるか-。京都2歳S制覇後に骨折が判明し、5カ月の休み明けで1冠目に臨む
エリキング。16日、栗東坂路での最終追い切りは随所に若さをのぞかせつつも、力強いフットワークで骨折の影響がないことをアピールした。陣営期待の素質馬が、強烈なロングシュートを放つ。
 栗東坂路で中内田師を背に単走。
スピード感はあまり感じさせなかったが、力強くウッドチップを蹴り上げながら、4F54秒6-39秒8-12秒7をマークした。頭を左右に振り加減になるなど随所に若さは残しているものの、フットワークから骨折明けでも態勢は整ったとみていい。
 ◆川田将雅騎手   
 -デビュー時からコンビを組んで3戦3勝。
 「デビュー前からいい背中だなと思っていましたが、成長的にはなかなか時間がかかるなと思いながらの2歳時でした。一戦ごとに動きが出てきながら。京都2歳Sではとてもいいリズムで前半を走れていましたが、その割に動きが出てこず、動きをつくりながらでした。直線に向いてからも動くのに時間がかかりましたが、最後は動きだしてくれました。ポテンシャルは高いです」
 -骨折明け。この中間は1週前に騎乗した。
 「時間がたっているので、それによって馬体や精神面に成長を感じました。動きも問題なく終えられたなという内容です。それでも、時計以上に動けていない部分が多かったと思います」
 -舞台は中山二千に。
 「とてもいい舞台というわけではないと思っていますが、何よりもこの馬らしく走るのが最優先です」
 -意気込みを。
 「もっと良くなる馬でもありますし、休み明け、G1、初輸送でどれだけの走りができるか陣営も楽しみにしています。そこを含め、ファンの方々にも楽しんでいただければと思います」
 ◆中内田充正調教師 
 -これまで3戦3勝。
 「新馬がいい内容でしたが、2、3戦目は若さを見せながらの競馬に。それでも勝ち切ってくれて、内容のある競馬だったと思います」
 -京都2歳S後に骨折が判明した時の心境は。
 「もちろんガッカリしました。でも、幸い軽度でした。年明けから順調に来られています」
 -帰厩後の印象は。
 「緩さや重さがあるな、と。ただ、動きはいいモノがあるなという感じでした」
 -骨折の影響は。
 「骨折箇所の影響は、ほぼないと思っていただいて大丈夫です。それより、休養明けの緩さがどうかですね」
 -相手関係をどうみるか。
 「向こう(
クロワデュノール)は既に実績を上げている馬。こちらは
チャレンジャーとして臨みたいです。休み明けになりますが、ここまで順調に来られているので」