美浦wで単走で追い切られたピコチャンブラック=美浦トレセン(撮影・持木克友)
「皐月賞・G1」(20日、中山)
双眼鏡越しに、丁寧な仕事ぶりがうかがえる。開門直後の午前6時半、主戦の石橋脩を背に登場した
ピコチャンブラックは17日、角馬場でウ
オーミングアップした後に美浦ダートを1周して心身を整え、Wコースへ移動。最終リハに臨んだ。
1週前に美浦W6F80秒0-35秒9-11秒3とハードに追われており、直前は単走でしまい重点のソフトな内容。ただ、前進気勢が強過ぎる同馬にとってはそれがかえって難題なのだが、鞍上の指示に従い、はやる気持ちをグッとこらえてフィニッシュへ。6F85秒9-37秒4-11秒4の数字通り、解き放たれてからの伸び脚は鋭かった。
1週前追い切りは「時計にズレがあった」と振り返った石橋脩だが、最終追いで修正に成功。「抑えて乗ることを意識して。態勢は整いましたし、順調に来ています」とうなずく。動きを見守った上原佑師も「操作性に関してはクリアできていましたし、いい内容だったと思います」と納得の表情を見せた。
昨年まではス
プリングSから皐月賞まで中3週だったのが、今年から中4週に。道悪のタフな戦いの後でも「1週延びた分、ダメージをケアできた」と指揮官はプラス
アルファを強調する。追い風を味方につけて「前回よりも体に芯が入り、もう一段階状態が上がってきた」と、さらなる上積みを持って本番へ挑む。
枠は【5】枠(9)番に決定。トレーナーは「欲を言えばもう少し外が良かったけれど、この枠であれば問題ない。あとは並びを見て騎手と作戦を練ります」と大舞台を見据える。
ホープフルSでの大敗を糧に、チーム一丸となって課題をクリアしてきた。リベンジの時は刻一刻と近づいている。