天皇賞(春)2025に出走予定のマイネルエンペラー(今年3月撮影、ユーザー提供:淳。さん)
22年目のベテラン・丹内祐次騎手が、天皇賞(春)(4歳上・GI・芝3200m)の
マイネルエンペラー(牡5、栗東・清水久詞厩舎)でGI初制覇を狙う。
丹内騎手は85年生まれの39歳。04年に美浦・清水美波厩舎からデビュー。同期には川田将雅騎手や吉田隼人騎手がいる。JRA通算11,936戦584勝。勝利数が1桁に留まった年もあったが、誰からも愛される親しみやすい性格、さらには故・岡田繁幸氏のサポートもあり、徐々に騎乗数と勝利数が増加。昨年に自己最多となる70勝をマークすると、今年もここまで41勝を挙げて、全国リーディング2位につけている。
天皇賞(春)のパートナーは
マイネルエンペラーだ。21年のオークスを制した
ユーバーレーベンの全弟となる血統馬。長く3勝クラスで足踏みしていたが、昨秋から軌道に乗った。オリオンSを制してオープン入りを果たすと、日経新春杯で3着に健闘。そして前走の日経賞では
チャックネイトや
アーバンシックといった強豪の追い上げを封じ、重賞初制覇を果たした。確かに道悪に助けられた部分もあったが、地力強化は明らか。迎えるGI初挑戦の今回、雨が降ればもちろんだが、仮に良馬場でも好勝負になっていい。
丹内騎手はこれまでJRAの重賞を9勝している。しかし、GIは15回騎乗し、23年の高松宮記念の
トゥラヴェスーラの3着が最高着順だ。ここで悲願の
ビッグタイトル獲得となるか。同期では川田将雅騎手、吉田隼人騎手、藤岡佑介騎手、津村明秀騎手に続き、5人目のGIジョッキーとなることを期待したい。