「クイーンエリザベス2世C・香港G1」(27日、シャティン)
23年ダービー馬
タスティエーラがクイーンエリザベス2世Cを制し、海外G1初勝利を飾った。父の
サトノクラウンも16年香港ヴァーズを勝っており、父子による香港G1制覇も達成した。2着には3年連続で
プログノーシスが入り、“日本馬ワンツー”となった。
リバティアイランドは故障発生で競走中止。チェアマンズスプリントプライズは
サトノレーヴが2着。勝った香港馬カーインライジングは12連勝。チャンピオンズマイルは
ガイアフォースが日本馬唯一の出走だったが、9着に敗れた。
好位の外からスムーズに
タスティエーラが抜け切った。外から
プログノーシスが追い込んできたが、セーフティーリードを保って1馬身3/4差の完勝。タッグを組んで2年前のダービーを勝った相棒を、当時以来となる復活勝利に導き、レーンは左腕を高々とスタンドに突き上げた。
短期免許来日で挙げてきた148勝のうち、厩舎別では決まって身元を引き受ける堀師が36勝、馬主ではキャ
ロットファームが24勝でそれぞれ最多。
オーストラリアの名手は「堀師の仕事が素晴らしかった。この馬は本当のスターです。そしてキャ
ロットファームの偉大な成功です。戦前からうまくいく予感はあった。こういう馬に乗れて結果を残せたのを誇りたい」と、来日ごとに目をかけてくれる関係者にまず感謝の言葉を贈った。
昨年12月の香港Cでダービー以来のコンビを組んだが、
ロマンチックウォリアーに2馬身3/4差及ばず3着。ただその当時から「ダービーの時から精神面と力の面で成長を感じました」と復権への手応えを感じていた。
ダービー馬が海外G1を勝ったのは、22年
シャフリヤールと今年3月の
ダノンデサイル(ともにドバイシーマクラシック)に続き3頭目。
タスティエーラの奏でる今後のキャリアは、この香港の復活劇を起点に、国内外できっと、もっと花開いていく。