兵庫チャンピオンシップ2025に出走予定のマテンロウコマンド(c)netkeiba
5月1日(木)に園田競馬場で行われる兵庫チャンピオンシップ(3歳・JpnII・ダ1400m)。以前はジャパンダートダービーに向けたステップレースとしてダ1870mで実施されていたが、ダート路線の改革によって、3歳ダート短距離王者を決する一戦に生まれ変わった。
昨年は上位をJRA所属馬が占めた。3着のモズミギカタアガリこそ、地方からの移籍初戦だったが、改めて層の厚さを見せつける格好。今年もその牙城は崩れないか。3連勝で昇竜Sを制したマテンロウコマンド、鋭い決め手でバイオレットSを勝ったヤマニンチェルキ、同じ園田1400mで重賞制覇の経験があるハッピーマンなどが駒を進めてきた。相手は強力だが、地方所属馬はどこまで食い下がれるか。発走予定日時は1日(木)の16時15分。主な出走予定馬は以下の通り。
■マテンロウコマンド(牡3、栗東・長谷川浩大厩舎)
24年6月のデビュー戦は10着だったが、2戦目からダートに転じ、4着、3着と少しずつ着順を上げると、同年11月に7馬身差で初白星。そこから勢いに乗り、1勝クラス、昇竜Sと3連勝を飾っている。前走は進路を確保してからの伸び脚が実にあざやかで、1.1/4馬身の着差以上に圧勝といっていい走りだった。位置取り不問で、小回りコースでも不安なし。初タイトルに向け視界良好だ。
■ヤマニンチェルキ(牡3、栗東・中村直也厩舎)
昨年10月の初陣は8着に敗れたが、翌月に早くも初勝利を挙げると、以降2着、1着、1着と4戦連続で連対中。前走のバイオレットSは出遅れたうえ、芝部分で行き脚が付かず後方からの競馬になったが、直線では目の覚めるような末脚で他馬を差し切った。前々走までの走りからダートスタートのほうが良さそう。今度はポジションをきっちり確保して、前々から粘り込みたい。
■ハッピーマン(牡3、栗東・寺島良厩舎)
新馬勝ちを収め、続くヤマボウシ賞は4着も、兵庫ジュニアGPは1番人気に応えて初タイトルをつかむ。さらに暮れの全日本2歳優駿でも、勝ち馬から3/4馬身差の2着と見せ場をつくった。明け3歳になってからは、ヒヤシンスSで9着、前走の京浜盃が3.1秒差の8着と苦戦しているが、距離適性の差もあったか。重賞制覇した園田1400mの舞台なら、巻き返しが期待できる。
■ケイズレーヴ(牡3、愛知・榎屋充厩舎)
これまで9戦して馬券圏内を外しておらず、東海地区の3歳路線で存在感を示している。待望の初タイトル獲得なった前哨戦のネクストスター中日本は、先行勢を見る位置の内7番手から運び3、4コーナーを抑えきれない手応えでマクって先頭に立つと、直線でもしぶとく粘り込んで快勝。今回はJRA勢を相手にするが、名手・吉原寛人騎手の力も借りて一角崩しを狙う。
そのほかにも、新馬勝ち以来のダート戦となるリリーフィールド(牝3、栗東・小崎憲厩舎)、サウジダービーや桜花賞にもチャレンジしたミストレス(牝3、栗東・矢作芳人厩舎)などが出走を予定している。