NHKマイルC2025に出走予定のランスオブカオス(今年4月撮影、ユーザー提供:ななみさん)
今年絶好調のフジワラファームが、NHKマイルカップ(3歳牡牝・GI・芝1600m)のランスオブカオス(牡3、栗東・奥村豊厩舎)で8年ぶりのJRA・GI制覇を目指す。
フジワラファームは日高の名門中の名門だ。古くは75年の菊花賞を制したコクサイプリンス、98年と00年のJRA賞最優秀ダートホースに選ばれたウイングアロー、GIIを3勝したカシマウイングなどを輩出。近年では17年の桜花賞馬のレーヌミノル、20年のかしわ記念覇者のワイドファラオなどを送り出している。そして今年は先週までにJRAで16勝を挙げて生産者リーディング10位。この中には愛知杯のワイドラトゥール、チャーチルダウンズCのランスオブカオスの重賞2勝、さらには先週のプリンシパルSのレディネスが含まれているので、質量ともに文句なしといえる。
NHKマイルCにはランスオブカオスがエントリーしている。ここまで吉村誠之助騎手とのコンビで4戦2勝。デビュー勝ちを決めると、朝日杯FS、きさらぎ賞と重賞に挑戦して2戦連続で3着。そして前走のチャーチルダウンズCでは外から迫るアルテヴェローチェを突き放し、人馬揃っての重賞初制覇を果たした。これまでのレースぶりからマイルはベスト。今回は初の左回りがポイントとなるが、そこさえクリアできれば上位争いだろう。
フジワラファームにとっては17年の桜花賞のレーヌミノル以来、8年ぶりとなるJRA・GI制覇がかかる一戦。ランスオブカオスが故郷に吉報を届けることができるか。その走りに要注目したい。