エプソムCに出走予定のシュトラウス(撮影:下野雄規)
伝統の重賞、エプソムCが今年から施行時期を変更して行われる。舞台は変わらず東京競馬場の芝1800mだが、出走条件が3歳以上から4歳以上に変更された。ただ、過去10年で3歳馬の出走はない。日程変更により、傾向が変わる可能性はもちろんあるが、この時期のGIIIということを考慮して、過去データを参考にしていきたい。
1.前走GIII組の好走率と回収率に妙味あり
過去10年、前走GIII組は[3-3-5-37]で複勝率22.9%。複勝回収率が129%と高いのが特徴で、人気薄の激走による妙味がある。前走GII組[2-2-0-15]は複勝率21.1%と大差ないが複勝回収率73%、OP特別組[3-5-3-56]は複勝率16.4%、複勝回収率40%と見劣る。格付けだけでなく、馬券妙味を考慮するなら前走GIII組は注目したい。
2.前走大敗馬の巻き返しに警戒が必要
前走1着馬[2-1-4-22]は複勝率24.1%でも回収率は低い。注目は前走着外からの巻き返しだ。前走6着〜9着でも[2-3-0-30]と好走する馬もいるが、それ以上に着順の悪い前走10着以下の馬が[2-2-2-29]で複勝率17.1%、複勝回収率149%と妙味十分。大敗からの巻き返しをうまく狙いたい。
3.中心は4歳馬、7歳以上の高齢馬は割引
過去10年の馬齢別成績では、4歳馬が[6-5-5-24]、勝率15.0%、複勝率40.0%と他世代を圧倒。複勝回収率も174%と優秀で、レースの中心を担う。5歳馬(複勝率16.7%)、6歳馬(複勝率17.6%)はこれに劣る。一方、7歳以上は[0-0-0-39]と壊滅的。実績馬でも高齢の場合は評価を割り引くべきデータが出ている。
シュトラウスは、データ的に最も信頼できる4歳馬。東京コースは[3-1-1-2]と滅法得意にしており、23年の東京スポーツ杯2歳Sを含む3勝をこの舞台であげている。気性面の難しさがあって一時期スランプに陥ったが、近2走を見ると復活の兆しがうかがえる。重賞実績、コース適性、そして勢いを考えれば、ここは中心視が妥当だろう。