「NHKマイルC・G1」(11日、東京)
勝利で期待に応えたい-。デビュー4年目の佐々木大輔騎手(21)=美浦・菊川=が
アルテヴェローチェ(牡3歳、栗東・須貝)とともに頂を目指す。関東の若手騎手×関西の名門厩舎というコンビは異色に映るが、北海道シリーズを中心に好成績を残すなど相性は抜群。強固な絆で結ばれたチームで、人馬そろってのG1初制覇を狙う。
待望のG1初制覇へ-。デビュー4年目の佐々木が闘志を燃やす。
栗東の厩舎が美浦所属の若手をここまで手厚くサポートするのは異例と言ってもいいだろう。須貝厩舎は昨夏の函館&札幌で出走数58回のうち、半数を超える30回で佐々木を起用した。〈7・2・4・17〉で勝率23・3%、連対率30・0%、複勝率43・3%という
ハイアベレージで信頼に応え、その後も強固な関係性は継続している。
そんな須貝厩舎はNHKマイルCに
アルテヴェローチェと
マジックサンズの2頭出し。
アルテヴェローチェはサウジアラビアRCで勝利へ導いた佐々木が手綱を取る。2着に敗れた前走について、鞍上は「少し
テンションが高い馬ではありますが、落ち着き切れず、ゲートを切る瞬間に僕のミスで後手に回るようなスタートになってしまった」と発馬のロスを悔やむ。それでも「力みだったり、課題がなくなったので収穫あるレースだった」と大一番へ向けて手応えをつかんだ様子だ。
キャリアは5戦。ここにきての成長を感じ取る。「サウジアラビアRCの時は、かなり幼さを残した感じ。前回と今回の追い切りは精神面の落ち着きが見られるようになった。馬自身は大人びてきているのではないかなと思います」と手綱から伝わる変化を強調した。
昨年は重賞初制覇などG33勝を含む、キャリア最多の年間77勝をマークと、着実に
ステップアップ中。「G1でこういう人気のある馬に乗せていただく機会はなかなかないので、しっかりとそういうチャンスをモノにできるように頑張りたいと思います」。関東のホープが恩返しVを誓う。