美浦滞在ラスト週でも力みなく笑顔を見せる今村聖奈=撮影・園田高夫
春の福島、新潟開催に騎乗するため、4月8日から7週間美浦トレセンに滞在していた今村聖奈騎手(21)=栗東・寺島=の活動も、第1回新潟開催最終週を迎える今週でひと区切り。期間中に5勝を挙げる活躍を見せて、早くも昨年の6勝を上回る今季7勝目をマークした。聖奈は「
ニシノトキメキと
エイブラムスで勝たせていただきました。関東に来ていなかったら縁がなかった馬たちです。本当に来て良かった」と充実の汗を拭った。
師匠の寺島師と、美浦の武井師が北海道大馬術部出身という縁で実現した“美浦留学”。「受け入れてくださった武井先生には1週目から勝たせていただき(
ソーニャシュニク)、スタッフの方々にも感謝は尽きません。背中を押してくださった寺島先生にも感謝しています」。結果という形を残せたことは、2人の師匠への恩返しとなったことだろう。
21歳の瞳に映る美浦の景色は全てが新鮮。現状を打破すべく、一歩踏み出したことで新たな扉が開いた。「行動してみないと見えてこない部分がたくさんあるんだな、と感じました。
モチベーションが上がりましたし、今は馬に乗っていて楽しいです。毎週毎週、(週末に)競馬が来るのが楽しみです」とほほ笑む。
ラストウイークも勝ち星を積み上げたい。土日ともに新潟で騎乗。土曜は「レースセンスのいい馬。上積みを見込みたい」と2戦目でVを意識する5R
ジョリーピクシーが楽しみ。日曜6R
トラストモアリズムは追い切りに騎乗して「良くなっていました。雰囲気のある馬。メンバー次第ではチャンスも」と好戦を描いていた。(デイリースポーツ・松浦孝司)