本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。
今週の重賞競走は土曜日に葵S(GIII)、日曜日に日本ダービー(GI)と目黒記念(GII)が行われます。その中から東京競馬場で行われる日本ダービーを取り上げます。まずは過去の傾向から。
過去10年の日本ダービーでの前走レース別成績を見ていきます。過去10年の日本ダービーでは前走で皐月賞(GI)に出走していた馬が8勝2着9回3着7回(皐月賞除外のダノンデサイルも含む)と圧倒しています。特に前走の皐月賞で5番人気以内だった馬が7勝2着8回3着4回となっています。皐月賞で上位人気の支持を集められるのは、それ相応の実績のある実力馬と言えます。能力のある馬が順当に力を出し切っていると言えるかもしれません。
一方、前走の皐月賞で6番人気以下だった馬は2着1回3着3回。馬券に絡んだ4頭の内、3頭が前走で3着以内に好走。残る1頭は22年のアスクビクターモアで皐月賞では馬券に絡めていなかったものの、それ以前にGII勝ちの実績があった馬。前走の皐月賞で人気薄だったとしても、それに反発し好走している馬やGIIで勝ち切れる能力のある馬には注意が必要となりそうです。
前走が皐月賞以外だった馬は2勝2着1回3着3回。馬券に絡んだ6頭はすべて前走で2番人気以内の支持を集め2着以内に好走していた馬となっていました。前走で皐月賞以外に出走していた馬については、上位人気できっちりと結果を残していることが好走するための条件と言えるのではないでしょうか。
それでは早速ですが、今週の日本ダービーでAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。
◆人工知能も皐月賞組に高評価
サトノシャイニング
前走の皐月賞では2番人気で5着。レースでは1コーナーや向正面で他馬と接触する不利がありましたし、外枠で距離ロスの多い競馬になったことも響いた印象です。それでも直線では見せ場を作っていましたし、5着とは言え悲観する内容ではなかったように思えます。
2走前のきさらぎ賞(GIII)ではリンクスティップ、ランスオブカオス、ショウヘイといった実力馬相手に3馬身差で快勝。3走前の東京スポーツ杯2歳S(GII)では落鉄がありながらも勝ち馬クロワデュノールと0秒1差の接戦を演じているほど。これまでの実績から世代トップクラスの能力があるのは間違いありませんし、実力通りの走りができれば前走以上の結果にも期待できそうです。
ミュージアムマイル
前走の皐月賞で重賞初制覇を達成。向正面で他馬に寄られる場面はありましたが、直線では鋭い決め手を発揮し、先に抜け出したクロワデュノールを並ぶ間もなく交わし去り優勝。見事にクラシック一冠目を手中に収めています。これまで6戦3勝。負けた3戦はスタートで大きく出遅れた新馬戦、初のマイル戦がハイレベルなメンバー相手の朝日杯FS(GI)、道悪で力を出し切れなかった弥生賞(GII)と敗因は明確。自身の力を出し切れる条件ならば底を見せていません。
過去10年の日本ダービーで皐月賞組が強さを見せているのは先述した通りですが、皐月賞を0秒2差以上で勝った馬は5頭出走し1勝2着3回3着1回と3着以内を外していません。ミュージアムマイルは皐月賞で2着に0秒3差をつけていますから、近年の傾向からすると好走する確率は相当に高いと言えそうですし、クラシック二冠制覇のチャンスは十分にあるはずです。
ファウストラーゼン
ここ3走前が捲る競馬で観客を魅了している本馬。3走前のホープフルS(GI)で3着、2走前の弥生賞で1着と結果を残していましたが、前走の皐月賞では15着に大敗。2走前や3走前は2コーナーを過ぎてから捲る形でしたが、皐月賞では2コーナー手前から先団へと進出。さすがにタイミングが早すぎた印象ですし、直線で粘り切れなかったのも致し方ない面はあります。
今回は中山から東京へのコース替わり、鞍上もここ3走で騎乗していた杉原騎手からデムーロ騎手に変更となりますので、近走とは違う競馬になる可能性もあります。ただ、今年の特別登録された馬を見ると、先行勢はそれほど多くない印象です。心肺機能の高い馬と陣営が評しているぐらいですから、ペース次第では再び早めに動く形も想定されます。17年の日本ダービーではレイデオロが向正面で後方から一気に2番手まで動く競馬で優勝していますので、決して無謀な策でもありません。能力は確かな馬ですし、この馬の力を出しきれる条件や展開になれば一変しても不思議はありません。
今回は以上となりますが、枠順確定後の週末版では枠番や調教時計、天候などが加味されます。現時点で浮上しなかった馬が急上昇する事もありますので、そちらも楽しみにお待ちください!