競走馬として生を受けたサラブレッドが、その最高の栄誉をかけて東京競馬場の芝2400mで争うレースだ。東京競馬場芝2400mコースは最後の直線に設けられた坂を上りきったところからスタートし、1コーナーまでの距離は約350メートル。特徴的なのは、向正面半ばに設けられている急坂と、直線の入り口からゴール前300m付近までの上り坂。スピードとスタミナ、瞬発力がバランスよく求められるコースだ。

　◎クロワデュノールは昨年の最優秀2歳牡馬。デビュー戦から大きく体重を増やして挑んだ東京スポーツ杯2歳Sはスローペースからの瞬発力争いを制し、続くホープフルSは最後の4ハロンがすべて11秒台というタフなレースとなったが、これを早めに追いかけて最後は2馬身差。4か月ぶりの出走となった皐月賞は出入りの激しい競馬となったが、堂々と正攻法の競馬で押し切ろうとしたところ強襲にあって2着。しかし、高い能力を垣間見せた1戦だった。

　〇マスカレードボールは共同通信杯優勝馬。この時は好スタートからハナに立つような勢いだったが行きたい馬を行かせての3番手から。最後はやや口向きの悪さを出しながらもレースレコードタイ。前走の皐月賞は終始包まれっぱなしでポジションが下がり、最後は外に持ち出されて脚を伸ばしたが、勝ち馬から0.3秒差3着。2着クロワデュノールとは同タイムだった。左回りコースは[3-0-0-0]と得意にしており逆転を狙う。

　▲ジョバンニは若葉S優勝馬。着差こそクビ差だったが、圧倒的人気に応えるように余裕たっぷりに2勝目をマークしている。向正面で不利を受けてポジションを下げてしまった皐月賞は2着クロワデュノールから0.1秒差4着だった。新馬戦を楽勝し、野路菊Sと京都2歳Sはエリキングの2着で、ホープフルSはクロワデュノールから2馬身差2着だったから世代を代表する1頭だ。侮れない。

　△ショウヘイは京都新聞杯優勝馬。前後半の半マイルが50.2秒〜45.2秒というスローペースを2番手で折り合って進み、最後は馬場の良いところを通って10.9秒〜11.3秒のレースラップを突き抜けた。長く良い脚を使える印象だ。

　シンザン記念に勝ちながら皐月賞をスキップして挑む△リラエンブレムと、毎日杯含めて3戦3勝の△ファンダム。皐月賞をレースレコードで制した△ミュージアムマイルも、もちろん争覇圏内だ。