本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。
今週の重賞競走は日曜日の東京競馬場で開催される安田記念(GI)のみとなっていますので、安田記念の過去傾向から。
過去10年の安田記念での前走人気別成績(前走海外出走馬は除く)を見ていきます。過去10年の安田記念では前走4番人気以内の馬が9勝2着6回3着8回と良績を残しています。
前走で上位人気の支持を集めているのは、それまでの実績や近況に評価できる点のある馬と言えます。優れた実績を残している馬は高い能力を備えている証拠と言えるでしょうし、近況の良い馬は調子の良さや勢いのある馬と言えます。一線級が集うGIでは能力の高さや近況のリズムが好走の鍵と言えるのではないでしょうか。
一方、前走5番人気以下の馬は64頭が出走し2着1回3着1回と大苦戦。馬券に絡んだのは17年ロゴタイプと15年クラレント。この2頭は安田記念が行われる東京芝1600mのGIで3着以内の実績があった馬でした。前走で5番人気以下だったとしても、東京芝1600mに高い適性を示す実績のある馬には注意が必要になりそうです。
続いては、過去10年の安田記念における年齢別成績です。過去10年の安田記念では4歳馬が5勝2着3回3着2回、5歳馬が2勝2着5回3着3回、6歳馬が3勝2着1回3着3回となっており、4歳から6歳の馬で10勝2着9回3着8回と良績を残しています。4歳から6歳の馬は能力のピークを迎えている馬が多いために、これだけの成績となっていると考えられます。
ほかの年齢では3歳馬が3着1回。そして、7歳以上の馬が2着1回3着1回となっています。3歳馬や7歳以上の馬は能力のピークを迎える前やすでにピークを過ぎている馬が多いため、なかなか良績を残せていないと考えられます。
3歳馬で馬券に絡んだのは21年のシュネルマイスター。7歳以上で好走したのは17年ロゴタイプと16年フィエロ。この3頭は1600mのGIで連対実績のあった馬。GIで連対できるのは相当な能力を備えている馬と言えます。そのような馬であれば完成度の違いや能力のピークを過ぎていたとしても、地力の高さを活かして好走する可能性があるので注意したいところです。
それでは早速ですが、今週の安田記念でAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。
◆実績十分の本命候補
シックスペンス
これまで7戦5勝で勝ち鞍はすべて1800m以下となっています。敗戦を喫した2戦は前走の大阪杯(GI)と4走前の日本ダービー(GI)。前者は2000mで後者は2400mでしたので、結果的に距離が合わなかったことが敗因のひとつとして考えられそうです。
今年の中山記念(GII)や昨年の毎日王冠(GII)では好メンバーを相手に重賞を勝っており、能力的にはGIでも通用するモノがありそうです。これまでのGIは先述した大阪杯と日本ダービーで距離適性の差が出てしまった印象です。今回は1600mのGIになりますので、これまでとは違った結果に期待ができるはずです。自身の力を出し切れれば今回のメンバー相手でも上位争いに絡んで不思議はなさそうです。
ジャンタルマンタル
2歳時に朝日杯FS(GI)、3歳時にNHKマイルC(GI)と1600mのGIで2勝を挙げる実力馬。前走の香港マイル(G1)では海外G1制覇を目指し出走したものの、まさかの13着に大敗。直線で他馬に接触する場面もありましたが、敗因は臨戦過程にもあったように思えます。当初、NHKマイルC後は富士S(GII)から始動する予定だったようですが、熱発のために回避し香港マイルはぶっつけでの挑戦となってしまいました。さすがに海外強豪相手に順調さを欠いた状態では厳しかった印象です。
今回も約6か月ぶりの実戦となりますが、前走後は安田記念へ直行するローテーションを考えていたようで予定通り。前走と同じ休み明けではありますが、臨戦過程としては今回の上と見てよさそうです。実際、坂路コースで行われた1週前追い切りでは自己ベストをマークしていますので、状態面に不安な点はなさそうです。マイルではトップレベルの能力があるのは証明していますし、前走からの一変に期待したいところです。
ソウルラッシュ
近走の充実ぶりが際立つ本馬。昨年4月のマイラーズC(GII)から7戦して3勝2着2回3着2回。しかも、この7戦はすべてGII以上のレース。昨年はマイルCS(GI)で待望のビッグタイトルを獲得。前走のドバイターフ(G1)では先に抜け出したロマンチックウォリアーをゴール前で捕らえて海外G1制覇を達成。今、最も勢いに乗る1頭と言えるのではないでしょうか。
今年で7歳になる本馬ですが、陣営のコメントを見ると今が全盛期ではないかと感じさせます。ここ最近は切れ味に磨きがかかっているようですし、馬体も良くなっているとのこと。1週前追い切りではウッドコースで切れ味鋭い動きでしたし、衰えどころからさらに成長していることが窺える走り。昨年の安田記念では3着に敗れていますが、成長著しい今ならばそれ以上の走りが期待できるはずです。
今回は以上となりますが、枠順確定後の週末版では枠番や調教時計、天候などが加味されます。現時点で浮上しなかった馬が急上昇する事もありますので、そちらも楽しみにお待ちください!