昨年2着の雪辱を果たし、川崎スパーキングスプリントを制したエンテレケイア
「川崎スパーキングスプリント・S3」(17日、川崎)
交流重賞好走の
スピードはダテではなかった。単勝1・5倍の支持を受けた
エンテレケイアが、貫禄の走りで昨年頭差2着の借りを返し、重賞タイトル4勝目。「第15回習志野きらっとスプリント・S2」(7月30日・船橋)への優先出走権もゲットした。2着に5番人気の
ティアラフォーカス、連覇を狙った2番人気の
プライルードは3着に押し上げるのがやっとだった。
2カ月ぶりの実戦で13キロ増の馬体は明らかに余裕残しだったが、ここでは
エンテレケイアの
スピードが抜けていた。
二の脚をつけて内から行きかけた
カプリフレイバーを制して主導権。唯一、
ティアラフォーカスがケンカを売ってきたが、直線ではこれを十分引き付けてからもうひと伸び。最後は1馬身半差に突き放した。
吉原寛は15日に続いての重賞Vは今月4勝の固め打ち。「返し馬の反応が良かったので、900メートルでも先手が取れると思って自信を持って乗りました」と汗を拭った。昨年8月以来の川崎での重賞Vに「秋のJBC(ス
プリント=11月3日・船橋)へ向けて落とせない一戦。勝ててホッとしました」と満面の笑み。5月には待望の第1子も誕生し、「まだまだ乗る重賞は全て勝つつもり」と、スタンドからのファンの声援に応えた。
前走の東京スプリントでは
エートラックスに0秒1差3着。6歳にして本格化した遅咲きス
プリンターは確実に全国区レベルへと成長中。小久保師も「まだ完調ではなかったし、そこまで切れなかったけど、確実に成長してます」と目尻を下げた。「とにかくJBCを獲るためのローテで行きます。次はブレずに(連覇のかかる)習志野きらっとスプリント」とキッパリ。夢が現実へ、確実に近づいている。