レコードラッシュで沸いた今夏の函館シリーズの最終週を飾るのはJRA2歳重賞第1弾「第57回函館2歳S」。主役は函館芝1200メートルの新馬戦をレコードで勝ち上がったブラックチャリスだ。最終4コーナーで、逃げる1番人気トウカイマシェリの背後にピタリとつけ、一気に抜き去って3馬身差V。1分8秒2の2歳コースレコードを楽々マークした。鞍上・浜中が「お母さん(ゴールドチャリス)も乗っていたが、姿形や走り方が似ている。競馬に行っていいだろうなという感じだったが、それにしても強いレースでした」と絶賛する快勝だった。

　9日の1週前追いは函館Wコースで5F70秒1〜1F12秒6(馬なり)。南井助手は「軽く負荷をかけたが、狙い通りの時計。一度使って、さらに良くなっている。とにかく落ち着いていて、温厚です」と目を細める。母も同じ武幸厩舎に在籍して通算3勝。2歳オープンの中京2歳Sを勝ち、3歳時はG1・NHKマイルC(16着)にも挑んだ。同助手は「お母さんのいいところを全て受け継いでいる感じ。初戦は完璧なレース。走ると思っていたけど、想像以上でした。函館2歳Sも楽しみです」と母が果たせなかった重賞Vを見据えている。