池添とのコンビで世代初のJRA重賞初制覇を狙うカイショー
「函館2歳S・G3」(20日、函館)
今年の函館競馬が開幕した6月14日の新馬戦。芝1000メートルの舞台で圧巻のパフォーマンスを披露したのが
カイショーだ。のちに桜花賞、エリザベス女王杯を制した
ハギノトップレディがマークした2歳コースレコードを46年ぶりに更新。その
スピードを武器に、世代最初の重賞タイトルを狙う。
スワーヴリチャード産駒の牝馬。近親には菊花賞と春盾を射抜いたG1・2勝馬
ワールドプレミアや、23年日経新春杯などを制した
ヴェルトライゼンデがいる。デビュー前から抜群の動きで注目を集めていたが、その期待通りに初戦から非凡な走りを見せた。ゲートを決めると二の脚鋭く先頭へ。直線に向くと勢いはさらに加速する。鞍上がムチを入れることなく、3馬身差をつける完勝。誰もがそのスケールの大きさを感じたことだろう。
ここへ向けて中間の調整は順調そのものだ。1週前は函館芝で池添を背に迫力満点の動き。池添は「十分過ぎるくらい動きは良かったです。まだ全然余裕があったし、馬の後ろで我慢も利いていた」と、改めて相棒の能力にほれぼれしていた。
強豪が集い、距離も1F延長と今回は試金石の一戦となるが、「この前は勝ち切るためにハナに行く手段を取りましたが、馬の後ろで我慢をさせて伸ばす調教をずっとしているので、レースでもそういう形になるかなと思います。千二も問題ないですね」と自信をにじませる鞍上。素質豊かな駿足娘が、
ノンストップで重賞ウイナーへと駆け上がる。